どうして ページ22
Aside
瑞樹さんが来て、なんだかみんな少しずつ変わっていった。
瑞樹さんって小さいし、少し弱弱しいから守りたくなる気持ちもすごくわかる。
これが男の性ってやつよね!なんてのんきに考えていたけど、私以上に大切に扱われる瑞樹さんがすごくうらやましく感じた。
きっと本人たちからすれば、私と瑞樹さんで対応に差があることなんてみじんも感じてないんだろうけど...
けど私だって、瑞樹さんのこと好きだし、守りたいって思ってしまってるのは事実で、いくらミスをしても怒れない。
だって対策がしっかりあるから。
私もこうしておけばよかったって思うことがほとんど。
そして今日、10時からコンサートの打ち合わせだと聞いて、9時40分には会議室でみんなのことを待っていた。
今日は瑞樹さんとは後から合流で一人さみしく待っていると、約束の時間になっても誰も来ない。
スタッフすら誰一人として姿を現さない。
おかしいなと思いスマホを見ると充電は1%。
とりあえず瑞樹さんに
集合場所もしかして間違えてますか??
とだけ送り、メンバーとのグループLINEを開いた瞬間に電源が落ちた。
昨日充電しなかった自分と、今日いつもと違うカバンできたから充電器を忘れた自分を呪い、ただ単に集合時間間違えただけかもなんて思って静かに待った。
けど何時間たっても誰も来ない。
まさかと思い扉に手をかけた。
「閉じ込められた...」
頭の中では‟どうしよう”が渦を巻き、私はスマホを握りしめた。
何も考えることなんかできずに、ただただ扉の前で誰かが通るのを待った。
そして私の意識は闇に落ちていった。
何時間たったのだろう?
会議室の時計を見ると時刻は午後10時。
ここに12時間もいる自分と、8時間近く寝ていた自分に驚いて、とりあえずドアをたたいてみた。もう、この際誰でもいいから気づいてっていう気持ちで、無我夢中に。
きっと30分くらいたたいていたと思う。
手は真っ赤ですごく痛い。
するとドアの外から
警「誰かいるんですか?!」
という声が聞こえて、最後の力を振り絞り全力で
貴「開けてください!!」
と叫んだ。
その瞬間希望の光と、誰がこんなことをという黒い光が私の心の中で射したのが感じられた。
私はタクシーで帰宅し、ベッドに沈んだ。
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ちゃー(プロフ) - カノンさん» 初めまして!とてもうれしいお言葉ありがとうございます涙 現在続きを絶賛製作中でございますので今しばらくお待ちいただければと思います!!今後ともよろしくお願いいたします:) (2020年5月17日 19時) (レス) id: f469e5018d (このIDを非表示/違反報告)
カノン - 初めまして!!すごく内容が面白くてすごくひきつけられました!!いまさらなですが、このお話の続きは出さないのでしょうか?? (2020年5月17日 19時) (レス) id: dd8ccad5c6 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃー(プロフ) - しらたまさん» ありがとうございます涙 これからもどうぞよろしくお願いします!! (2018年9月11日 13時) (レス) id: 393919ca01 (このIDを非表示/違反報告)
しらたま(プロフ) - はじめまして!全部読みました!すっごい面白かったです…!これからも応援してます頑張ってください(*'▽') (2018年9月10日 22時) (レス) id: 04ec2ee818 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃー(プロフ) - Monoさん» そう言ってもらえてうれしい限りです!これからもどうぞ『That's My Girl』をよろしくお願いいたします:) (2018年4月29日 10時) (レス) id: f469e5018d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちゃー | 作成日時:2018年2月27日 18時