第1章10話 ページ15
優里視点
gr「レインってさ……なんで髪伸ばしてんの？｣
tn「ああ、それは思ってた。なんでなん？｣
gr「いやお前知らんのかい。」
rn「え、そんな気になる？」
それはプチ事件の後の帰り道。たまにはいいだろと言うグルッペンの提案で来た、カラオケ店での出来事だった。
tn「いやレインが言いたくないならいいけど。｣
rn「別にそういう訳じゃないけど…。」
gr「じゃあ教えろ。減るもんじゃないし。」
rn「うーん……どうしよ。」
特にトラウマやらがある訳では無いから教えてもいいけど、ただ教えるのはつまんないよな……。
rn「あ、じゃあさ。カラオケで僕より高い点とったらいいで。」
gr「えー、ケチやな。」
rn「教えないとは言ってないでしょ。それとも、もしかしてグルッペン……音痴？」
gr「…誰がじゃ。｣
tn「いや今の間何？」
gr「いや、気にするな。……しゃーねぇからやったるよ。」
rn「よしおk。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あの後何曲か歌ったが、結果は兄さんに負けた。グルッペンにはギリ勝ったけど。
tn「はい、俺の勝ちだから教えろよ？」
gr「……」
rn「分かったって。でも大した理由じゃないんだよね。」
gr「じゃあ何や。」
rn「うーん、色々あるけど1番は個性が欲しかったからだね。」
tn「これ以上濃い人間になってどうするんだお前。」
rn「珍しく兄さん辛辣……風邪引いてる？」
gr「お前こそ脳バクってるんじゃないか？」
rn「失礼な。てか僕が求めてる個性は性格じゃなくて見た目のこと。僕と兄さんって小さい頃はめっちゃ似てたからさ。｣
tn「ほーん、なるほどね。」
本当は、昔から完璧人間だった兄さんと比較されたくなかったから、見た目を変え始めたのだが、それを言うと兄さんは悲しむだろうから言わないでおこう。
それよりも……
rn「グルッペン、あんた大丈夫か？」
gr「あ？何が。」
rn「いやさっきから反応鈍いなと思って。」
tn「確かにな。どっか具合悪い？」
gr「……いや何もないけど…。」
そういうとグルッペンはあからさまに僕達から目を逸らした。怪しすぎる。
rn「嘘付け。顔に書いてるぞ。ただ具合が悪いわけではないけど。｣
gr「はぁ、お前らには隠し事できんな。
いいで、話したる。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 29人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：エクレア@nmnm | 作成日時：2021年9月26日 23時
