迷い込んだ小さい子。 (ページ14)

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じゅういちわ。ページ14

貴女side

ただいま、背の小さいお兄さんの家にいますよ。

何故か留守番されてるけど…
何か用事があるみたい。

お兄さんの部屋はなんと言うかすごいシンプル。

黒いタンスの上に、CD置いてあったり、パソコンやオーディオインターフェイス、マイクやギターアンプが置いてあった。
所々、ぬいぐるみがある。

あ！あれ、たぬきのマペットだ〜〜

かわいい……

「夢を〜見よう〜君と〜」

突然、廊下から誰かの歌声が聞こえてきた。

誰だろう。と思いつつ、やっぱり人には恐怖心がある。

？「んー、まだ、うらたさん帰ってないんよな？ちょっと部屋見てみようかな？」

まってまってまって。え？この人部屋くるの？
むりむりむりむり。

？「おじゃましま……？」

志麻…と、Aは数秒間…時の流れが止まったように二人して見つめあっていた。

え？？？え、なに？ホクロの人…？？？

？「え？ここうらたさんの部屋よな？ん？何で見知らぬ女の子がおるん？」

『えっ、あっ、その…』

説明しようと思ったが、なかなか言葉が出てこない。

？「あ、ごめんな驚かせて。俺は志麻って言うねん。ここは、シェアハウス見たいなもん。もう3人住んでる。その３人いまはおらへんけど…」

あ、説明してくれた…結構優しい人なんだな…

志麻は、ドアの前に縋りながら、ちまちまとここの家の事を説明してくれた。
ただのホクロまん。じゃなくてよかったと思った。

『あ、ありがとうございます…Aって言います…』

渋々だが、自分の名前を答えた。

志「そっかぁ！Aって言うんやなぁ！よろしくなぁ。」

と志麻はニコニコな笑顔で答えてくれた。