35 ページ35
(BHside)
ジョンデさんは一体何を知っているのかわからない。
でもこの一瞬の会話で
ジョンデさんがヌナのことを本当に大切に思っていることはすごく伝わった。
実はジョンデさんとまともにしゃべったのはこれが初めてだったけど
今まで嫉妬のフィルターがかかっていて敵対心しかなかったジョンデさんは
いちいち嫉妬するような俺に比べて
びっくりするほど大人な対応で
勝手にライバル視してた自分がちっぽけに思えた。
ヌナがトイレから出てきて、目があったはずなのに
見なかったかのように通り過ぎようとするから
慌てて手を掴んだ。
こっちを見ようとしてくれなくて
やっぱり様子がおかしいヌナ。
下を向いている顔を覗き込むと
目と鼻が赤くなっていて、泣いた跡があった。
『え、ヌナ、泣いた？なんで…』
思わずその頬に手を伸ばすけど
その手をパシッと払われてしまい、
そのまま行ってしまった。
慌てて追いかけるけど
もうヌナは荷物を持って出ていった後で。
本当はヌナを追いかけたかったけど、
冷静に考えて、まだ入社したばっかりの新人が抜けていいはずがないと思い
おとなしく元いた席に戻った。
ヌナはなんで泣いていたのだろうか。
いくら考えても、ヌナの涙の原因はわからない。
でも、ヌナが1人で泣いていると思ったら、
ただひたすらヌナに会って
抱きしめたかった。
結局断れるわけもなく
2次回までしっかり参加した。
でもヌナが帰った後からはずっと上の空で。
ずっとヌナの事を考えていた。
そして今日のことを後悔していた。
考えてみたら、
今日俺がヌナに嫉妬させようとしてやってた事は
ヌナが俺に好意を持ってなければ全くの逆効果で、
せっかく誠実なところを見せようと思っていたのに、ただ軽い人だと思われたかもしれない。
ヌナが俺のことを好きなんて根拠、どこにもないのに、あんなことするべきじゃなかった。
ヌナに会ったらなんて言おうか。
さっき
ヌナの事を本当のヌナみたいな存在
って言ったことを否定したいし
ヌナもそう思っていないことを確認したい。
それに涙の理由も聞きたい。
抱きしめたいし、涙を拭いてあげたい。
早くヌナに会いたい。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2744人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ib(プロフ) - ジョンデジョンデ〜(ﾉ°∀°)ﾉ楽しみにしてます！ (2016年10月22日 23時) (
レス) id: 845933f176 (このIDを非表示/違反報告)
ひろこ(プロフ) - このベクちゃん最高に良かった♪ヤキモチ妬くベクが可愛い！私はセフン大好きなのでセフンのお話も読みたいな (2016年10月22日 21時) (レス) id: 63c8ea50b2 (このIDを非表示/違反報告)
みほちん(プロフ) - このお話大好きなので番外編?続編?とても嬉しかったです(^^) (2016年10月22日 16時) (レス) id: 275b77c0f3 (このIDを非表示/違反報告)
ジノ(プロフ) - 素敵なお話ありがとうございました！ (2016年9月5日 1時) (レス) id: eddcc7084e (このIDを非表示/違反報告)
みほちん(プロフ) - あんにょんです(^^)わぁーい♪ﾍﾞｸだぁ(*´▽`)ﾉ更新、楽しみにしてます☆ (2016年8月5日 4時) (レス) id: a1999e4ac8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みなみ
| 作成日時：2016年8月5日 2時
