俺の思いは届かない 2 (鵺野) ページ31
｢A先生！今日は朝ご飯まだ食べてなかったんですね。咀嚼してる姿が愛玩動物みたいで可愛いなあ｣
朝から自身で握ってきたおにぎりを採点をしながら食べるAの横に椅子を並べるとその頭を優しくあやすように撫で回す鵺野。新任からわずか数週間。この光景は職員室の日常になりつつあった。口説きたいのか我慢ができないのかAを猫可愛がりする鵺野に初めこそ戸惑い恐怖を感じていたAだったが今では｢どうも｣｢そうですか｣とあしらうようになっていた。しかし決して心を許しているわけではないのが言葉や行動の節々から見て取れる。
「律子先生！おはようございます。この前言ってたパック試してみたんですけどめちゃくちゃ化粧ノリが良くなりました」
打って変わって高橋には同性で歳の近い上司ということもあり驚くほどに懐いていた。そして高橋はAを猫可愛がりする鵺野を出勤直後無理やりひっぺがす。
｢そうだ今日の体育…鵺野先生、一緒に入ってくださるんですよね？よろしくお願い致します｣
ふと見た時間割に鵺野との予定が入っていたことを思い出しAから話し始める。なんと言うか、上目遣いで自身に問いかけてくるAに鵺野は年甲斐もなく胸の鼓動が早まるのがわかった。そして誰もいなくなったまた脳内を駆け巡る妄想。
「末永くよろしくお願いします」
うん、まあいいや。と挨拶もそこそこに朝礼が始まった。
｢ヤケに埃っぽいですね｣
｢新学期始まって久々に倉庫開けますからね、古いのもあるし。これをここに片付けて…｣
「これでラストです」
｢ありがとうございます｣
周りに人がいたら死ぬほど感情を出す鵺野も体育倉庫のようなここまで狭くて二人きりの狭い空間ではスン…とした態度になる。別にカッコつけようとしている訳ではなく二人きりの密室というありがちで異様な空間にセンシティブを感じているだけである。ご都合妖怪がいたとすれば善悪問わずに切り裂くほどこんな状況には細心の注意を払っているのだ。
｢片付きましたし、給食でも食べ…え、A先生？｣
今回も何もなくて良かった、と胸をなで下ろした矢先、後ろを振り向けば先程までいたはずのAの姿が見当たらなかった。え？と思って外を見渡すが姿はどこにもない。驚かそうとしているのか？ともう一度倉庫に戻ると上から塊になった埃が肩にはらりと落ちた。
「…ん、んんぅ…！」
天井を見上げれば気づかないほどの微弱な妖気と共にAが張り付いていた。
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麻衣(プロフ) - またリクエストお願いします！ぬーべーの一目惚れ設定で最初はあしらう夢主だが最終的に恋仲になる感じを書いて欲しいです (9月17日 23時) (
レス) id: 95b948b8ab (このIDを非表示/違反報告)
麻衣(プロフ) - リクエストありがとうございます。またまたリクエストお願いします。鵺野鳴介で夢主が妖怪に襲われて助ける話を描いて欲しいです！ (8月29日 19時) (レス) id: 95b948b8ab (このIDを非表示/違反報告)
アース(プロフ) - 麻衣さん» リクエストありがとうございました！鵺野先生との関係性に悩みましたがか、内容に入ってしまえば楽しく執筆出来ました😆またリクエストお待ちしております！ (8月27日 4時) (レス) id: c8585e79fa (このIDを非表示/違反報告)
麻衣(プロフ) - またまたリクエストお願いします。鵺野鳴介で無理矢理は大丈夫ですか？ (8月19日 20時) (レス) id: 95b948b8ab (このIDを非表示/違反報告)
麻衣(プロフ) - アースさん» ありがとうございます！ (2022年3月4日 2時) (レス) id: d944f1cd48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アース | 作成日時：2021年8月29日 0時
