俺の思いは届かない (鵺野) ページ30
童守小のマドンナと言えば高橋律子である。それから陰でまことしやかに可愛い囁かれるAA。鵺野鳴介はその三年生受け持ちのAAに首ったけなのである。新任教師顔合わせの初対面時、脊椎に電撃が走った。この世にこんな天使がいるのかと。新卒らしい黒のリクルートスーツに若々しい視覚だけで分かるモチモチのお肌、綺麗にカールしたぱちくりまつ毛と少しミニマルな身長。
あぁ…この子のためならパチンコや競馬、その他ギャンブル全て辞められるだろう。できる限りものは壊さないように除霊してお金を貯めよう。お金が貯まったらそうだな、結婚も視野に入れておかねば。子どもを大学まで卒業させるためには既に貯金をしといた方がいいかな。
瞬間的に鵺野の脳はそう処理をした。そして泣いていた。Aと鵺野の間に出来た娘が婚約者として彼氏を連れてくる未来を見据えて。
「A先生!これから辛いこともあると思いますが、一緒に頑張っていきましょうね!僕に着いてきてください!」
「一応最初のうちの指導は高橋先生に任せるから、分からないことがあったらそちらの方に…」
そう人生を誓い合う鵺野を全力で無視して教頭は高橋へ指導を言渡す。そして無慈悲にも鵺野を遮って高橋はAへ握手を求めた。
「初めてで緊張するかもだけど案外子供たちっていい子ばっかりだから、肩の荷を下ろしてリラックスするのが一番よ」
「…よろしくお願い致します。あの、そちらの手袋の…」
「ああ!気にしなくていいの、そのうち分かるわ。そろそろホームルームの時間だから始業式始まるまでデスクでゆっくりしててちょうだい」
鵺野に対してやけに言葉がきつい高橋。別に今まで自身にモーションをかけられていたのに突然来たAに移ったジェラシーなんかじゃなかった。むしろ初めてできた年下のしかも女の子の部下にこの下品な男を近づけたくなかったのだ。
「あぁ…Aちゃん…」
「さあ、行きますよ!」
引き摺られていく鵺野はなんとも情けなく憐れだとAは気まずそうに目を逸らした。
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麻衣(プロフ) - またリクエストお願いします!ぬーべーの一目惚れ設定で最初はあしらう夢主だが最終的に恋仲になる感じを書いて欲しいです (9月17日 23時) (レス) id: 95b948b8ab (このIDを非表示/違反報告)
麻衣(プロフ) - リクエストありがとうございます。またまたリクエストお願いします。鵺野鳴介で夢主が妖怪に襲われて助ける話を描いて欲しいです! (8月29日 19時) (レス) id: 95b948b8ab (このIDを非表示/違反報告)
アース(プロフ) - 麻衣さん» リクエストありがとうございました!鵺野先生との関係性に悩みましたがか、内容に入ってしまえば楽しく執筆出来ました😆またリクエストお待ちしております! (8月27日 4時) (レス) id: c8585e79fa (このIDを非表示/違反報告)
麻衣(プロフ) - またまたリクエストお願いします。鵺野鳴介で無理矢理は大丈夫ですか? (8月19日 20時) (レス) id: 95b948b8ab (このIDを非表示/違反報告)
麻衣(プロフ) - アースさん» ありがとうございます! (2022年3月4日 2時) (レス) id: d944f1cd48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アース | 作成日時:2021年8月29日 0時