不機嫌 2(鵺野) ページ15
｢…鵺野先生！郷子ちゃん達が鵺野先生がそんなに怒ってるのが私のせいだって言ってました…私が今まで色々してきたのが本当に嫌だったんですよね！もう追いかけ回しませんから、謝罪だけさせてください｣
いくら話しかけようと鵺野が歩を止めることは無い。謝るだけ鵺野の神経を逆撫でるようなものかもしれないが腐っても教師、腐っても社会人。謝罪をしないと気が済まないA。鵺野の手を取り引き止めた。
しかし鵺野はその手を振りほどいてAの方を向いた。
｢…俺は君を過剰評価していた。君が俺に言い寄ってくるのも別に悪い気はしていなかったし追いかけ回されるのに文句を言っていたのは…言っていたのは…て、照れ隠しだ！｣
ところどころつっかえながらも言葉を紡ぐ鵺野。顔は真っ赤だ。
｢でも昨日君は別の男の車で帰って行っただろ？遊びのつもりならそういう態度やめてくれないか？もう十分だろ、俺をからかうのは｣
怒っているのか泣いているのか分からない声で懇願する鵺野の目を見つめるA。その顔の口角は徐々に上がっていった。
｢…兄です。私の｣
Aの言葉に人生のうち滅多に聞かない間抜けな｢え？｣が鵺野の口から飛び出したのは言うまでもない。兄が近くにやってきたから家まで送ってもらっただけだといえば全てを理解したようで鵺野は崩れ落ちるように頭を抱えた。それがAを忘れる為ならばと必要以上に仲良くしない話さない、と決めた鵺野の感情の乗った言葉はいとも簡単に打ち砕かれてしまった。というより自爆である。
素直な鵺野の言葉が聞けたAは気持ち悪い笑みが浮かんでいること間違いなしだ。鵺野が照れ隠しをしていたと知ったのだ、本当は嫌じゃないと。つまりそういうことである。
｢鵺野先生照れ隠しだったんですね！それで私が鵺野先生を好き好きって言うくせに他の男と仲睦まじい姿見て妬いて不機嫌だったと…鵺野先生かわいっ｣
可愛いところもある、とか言おうとしたところを鵺野に抱きしめられて喋れなくなる。鵺野の心臓と同じくらい。いや、それ以上にAの心臓は鼓動している。
｢…ああ妬いたさ。俺の想いが分かったなら今はこうさせていてくれ…｣
これ以上照れている顔を見られたくない、なんて言うものだからAは顔があげられなかった。
｢…A先生、好きです｣
突然そう話し出す顔も見えないままの鵺野の胸にAはさらに顔をうずめた。
｢照れ隠しか？｣
Aは小さく頷いた。
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麻衣(プロフ) - またリクエストお願いします！ぬーべーの一目惚れ設定で最初はあしらう夢主だが最終的に恋仲になる感じを書いて欲しいです (9月17日 23時) (
レス) id: 95b948b8ab (このIDを非表示/違反報告)
麻衣(プロフ) - リクエストありがとうございます。またまたリクエストお願いします。鵺野鳴介で夢主が妖怪に襲われて助ける話を描いて欲しいです！ (8月29日 19時) (レス) id: 95b948b8ab (このIDを非表示/違反報告)
アース(プロフ) - 麻衣さん» リクエストありがとうございました！鵺野先生との関係性に悩みましたがか、内容に入ってしまえば楽しく執筆出来ました😆またリクエストお待ちしております！ (8月27日 4時) (レス) id: c8585e79fa (このIDを非表示/違反報告)
麻衣(プロフ) - またまたリクエストお願いします。鵺野鳴介で無理矢理は大丈夫ですか？ (8月19日 20時) (レス) id: 95b948b8ab (このIDを非表示/違反報告)
麻衣(プロフ) - アースさん» ありがとうございます！ (2022年3月4日 2時) (レス) id: d944f1cd48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アース | 作成日時：2021年8月29日 0時
