男たちのクリスマス (鵺野)(男主) ページ13
｢なんでクリスマスなのに男同士で過ごさにゃならんのだ！｣
そう大きく声を上げたのは鵺野鳴介である。クリスマスだと言うのに仕事だなんてそんな仕打ちはあんまりだ。幸いにも午後は2人とも予定がなかったため、ぼっち回避にこうやって街へ繰り出してきたのだが、しかしだ。
｢いいじゃないですか。女の人がいいならあそこにでも行きます？｣
そう言ってAが指さした先はいわゆる大人の通り道である。鵺野は余計に虚しいだけだと言ってAの腕に抱きついた。女を我慢して男の腕に抱きつく男もなかなか虚しいと思うが。Aは決してそれを口にはしなかった。
「お腹すいてきたでしょ。カフェにでも行きませんか？」
鵺野の腹の虫が鳴いた頃にそう提案した。近づいた目的地のカフェにはデカデカとカップル割の文字。そういえばクリスマスと言えば恋人の日、なんて世間では認知されているのだ。キリストの誕生日に便乗してんじゃねーよ、とキレそうになるがなんと15パーセント引き！万年金欠の鵺野には安く飯を食えるラッキー割だ。
｢すみません、男同士でもカップル割って適用しますか？｣
鵺野の考えを瞬時に読み取ったAは照れもせずに従業員にそう聞く。従業員は少しびっくりしたような顔をしたが先程の営業スマイルに戻ると手を繋ぐとかキスとか証明して頂ければ、と説明した。なんだ、そんな簡単なことか、と鵺野は先程と同じようにAの腕に絡まりつく。
｢鵺野先生、そんなんじゃ認めて貰えないですよ｣
｢へ？｣
腕に絡まったまま不思議そうな顔でAを見上げた次の瞬間。何かと何かが触れ合うような軽い音が響いた。
お察しの通り、何かとは鵺野とA、互いの唇のことだ。唇同士が触れた感覚が鵺野の脳みそを時間差で刺激した。そうしてみるみる顔が赤くなってゆく。
｢こちらカップル割のクリスマスカードです。お会計の際にお出しください｣
従業員も少々顔を赤らめながらクリスマスカードを差し出した。席に案内されると鵺野はその真っ赤な顔のまま憤怒した。
「お前！俺はお前に抱かれたい女じゃないんだ！Aは誰とでもできるかもしれないけど俺は一つ一つを大事にしてるんだぞ！」
怒鳴っているのに一切の覇気がない。クリスマスなのに男にキスされるとか最悪！とまた怒り出した。
「…俺はクリスマスだから鵺野先生と過ごしてるんですけどね」
なっ！という鵺野の声。モテるAの発言はどこまでが本当か分からない。
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麻衣(プロフ) - またリクエストお願いします！ぬーべーの一目惚れ設定で最初はあしらう夢主だが最終的に恋仲になる感じを書いて欲しいです (9月17日 23時) (
レス) id: 95b948b8ab (このIDを非表示/違反報告)
麻衣(プロフ) - リクエストありがとうございます。またまたリクエストお願いします。鵺野鳴介で夢主が妖怪に襲われて助ける話を描いて欲しいです！ (8月29日 19時) (レス) id: 95b948b8ab (このIDを非表示/違反報告)
アース(プロフ) - 麻衣さん» リクエストありがとうございました！鵺野先生との関係性に悩みましたがか、内容に入ってしまえば楽しく執筆出来ました😆またリクエストお待ちしております！ (8月27日 4時) (レス) id: c8585e79fa (このIDを非表示/違反報告)
麻衣(プロフ) - またまたリクエストお願いします。鵺野鳴介で無理矢理は大丈夫ですか？ (8月19日 20時) (レス) id: 95b948b8ab (このIDを非表示/違反報告)
麻衣(プロフ) - アースさん» ありがとうございます！ (2022年3月4日 2時) (レス) id: d944f1cd48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アース | 作成日時：2021年8月29日 0時
