銀狼怪奇ファイル【金と銀】３ (ページ4)

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銀狼と私はやってきた新聞部全員を見渡した

この病院には用はないとすぐに帰ることになった

「…新聞部か。私ね、疑問なんだけど」

銀狼「ああ、なんだ」

「吉川さんが力くん連れて病院に行ったって言ってたじゃん」

銀狼「ああ」

「普通さ、男女が二人いて殺人犯が狙おうとしたら弱そうな女子を狙わない？なんで力くんを殺したの？」

銀狼「……どういうことだ？」

「いや。だから、男女で力の差があるんだから、女の子のほうが狙いやすいでしょ？川上くんみたいな人だったら尚更」

銀狼「なるほどね。今の話、頭の片隅にでも入れて置いてやるよ」

「私はずっと考えてるんですけどね」

家に帰るとお姉ちゃんはまたおじさんの書斎に居た

冴子「金狼の狙いは私だったんだよ…」

どうやらメッセージが完成したらしく送られてきたようだ

アルマジロのA

【KILL KOSUKE】

ではなく

【KILL SAEKO K】

そう、お姉ちゃんを殺すというメッセージ

銀狼はリビングからリンゴを取ってきてお姉ちゃんの呟きに答えた

銀狼「耕助を苦しませるための見せしめに決まってんだろ」

冴子「そんな…」

銀狼「ただあいつの誤算は耕助が俺に入れ替わってしまったということだ。お前もついてねーよな。意味もなく金狼に命を狙われるとはな」

冴子「私はただでは死なない。最悪でもいい、金狼と刺し違える覚悟は出来てるんだから」

「お姉ちゃんそんなこと言わないでよ…」

『馬鹿なこと言うんじゃない、冴子』

銀狼「なあ、冴子。助けて欲しけりゃ考えてやってもいいぜ。俺の存在を認めて頭を下げればな」

冴子「冗談じゃないわよ！私はあんたなんか認めない。こうちゃんの事だって諦めた訳じゃないんだから」

銀狼「まあ、いずれ耕助の脳は俺が取り除いてやる。俺の手にかかればそんなことは簡単だ。そうすりゃお前も俺を頼らざるを得ないだろう」

冴子「そんなことしたらただじゃおかないから。あんたを地獄に送ってやる！！」

『銀狼くんも冴子の気持ちを少しは察してやれ！！』

おじさんが銀狼に怒りを露わにするのは何度目だろう

最近ずっと見ているような気がしてならない

私は何も言えずずっとそばで見ていた

翌日も学校に行き昨日このこと考えた

放課後に部室に向かった

私と銀狼以外には誰もおらず資料もそのまま散らかしっぱなし