銀狼怪奇ファイル【金と銀】３ (ページ3)

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先頭の太先輩が私達を見て驚き後ろへひっくりかえった

太「うわぁぁぁ…」

銀狼「バカかお前は」

「驚かしてすみません」

銀狼に腕を引かれて詰所に入った

マネキンを倒してさっきのビデオテープを聞かせた

遥「一体これどういうこと？」

銀狼「最初からこの病院には人間なんかいなかったってことさ。金狼以外にはな」

ある病室で川上くんのお父さんとお母さんのミイラを発見した

銀狼は違う部屋に行こうとした時吉川さんに止められた

吉川「不破くんどこ行くの？」

銀狼「お前らみたいにちんたらしてると金狼に逃げられちまう。俺達は先に行く」

銀狼の姿を見て吉川さんも先を急いだ

吉川「私も一人で行くわ」

先輩もバラバラに別れて金狼を探すことになった

病棟の奥の方まで来た時だった

外の名札を見つけた

【川上】

「…これ」

銀狼「ここで待ってろ」

そう言われてドアの傍で待っていた

やはり川上くんは居たようで刃物をもって銀狼を襲ったけれどすぐに逃げていった

銀狼「部屋の中を見ておけ」

銀狼に言われて部屋の中を見ると家族写真が並んでいた

川上くんが野球のグローブを右に着けている写真

「…嘘。なんで…」

あらゆるところを見たけど何も無く、川上くんの悲鳴の聞こえた場所まで走った

「銀狼！」

銀狼「遅かったな」

遠くに白衣姿の人が倒れているのがわかる

背中にナイフが刺さっている

銀狼が仰向けに変えるとまだ息はあった

「っ…」

硫酸を浴びた後の肌は恐ろしくて怖くて銀狼の服の裾をぎゅっと握りしめた

銀狼「やはりそうか。お前の部屋には左利き用のグローブをした写真があったが、金狼は右利きだ。左利きの人間が訓練で右利きに変わることはあっても、右利きの人間が左利きに変わることはほとんどない。お前は赤間の親父や五代美香達同様、操られていたな」

井上「その通りだよ。1年前、死に損なった俺は記憶も何もかも失った。その記憶を呼び覚まし、復讐の喜びを金狼は教えてくれたんだ。それをあの野郎、土壇場で裏切りやがって」

銀狼「お前を裏切ったやつの名前を言え。金狼の正体は誰なんだ」

井上「金狼の正体は……新聞部、の…」

そこで川上くんは息を引き取った

私は川上くんを見ていられなくて目を背けた

銀狼「川上！！！」

すぐに新聞部の部員はこちらに向かってきた

新聞部の中に金狼が居るという川上くん