白い尾とあなたへ

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「ただいまー…?」
『え?早くない?』
「あ、起きてた。早く帰れたんだよ」
『そうなの?あんまお酒の匂いしないし、楽しめた?』

楽しめた?楽しむ…。さっきの課長の言葉が頭を駆け巡る。男として見られない、ね

『…お風呂湧いてるよ』

俺の無言でなにか察したのかそれ以上何も聞かないようにしてくれたようだ。

「まって。聞きたいことある」
『ん?』
「俺って男として見れない?」
『え、なんで?なんでいきなり?』
「細すぎ、男として見られてないんじゃないかって、今日言われて」
『誰に言われたのそんなの。そんなわけなくない?馬鹿じゃないの』
「あ、怒るんだ」
『怒るでしょ!見えないわけが無いんだけど、そのひっくい声でと喉仏は家で誰が独り占めしてると思ってんの?スラッと綺麗な指先も骨ばってて男の人の手って感じで、それから』
「いいよ、もう、まって、まてまじで」
思わずAの口を塞ぐ。そんなスラスラ出てくるんだ。
『んがんんむ、ぷはっ、まず男らしいとかそんなんどうでも良くで全部含めてしゃけが好きなんだけど』
「…っはー。まじでw敵わないなw」
たまらなくなってAを抱きしめる
「ありがとう、俺も大好きだよ、ほんと。」

〔あー、君、昨日は失礼なことを言ったね、すまないね。同期くんにあの後ちょっと怒られちゃってね〕
「あぁ、大丈夫っすよ。」

「俺には男前な彼女いるんで」

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