白い尾とあなたへ

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いちについて よーい

ピストルの音がして第一回目走者が走り出す。きんときはそんなにガチで走ってなさそうだ。まあそっかどうせ借り物探しでトントンになるもんな。
箱からお題を引いたきんときは、紙を開いて驚いた顔をする。何を引いたんだ？きんときは一瞬悩んですぐに紙を元の箱に戻して2枚目を引いた。そんな難しいお題引いたのか。
今度は紙を見てすぐにAの方に走り出す。え、何。ちょっとモヤっとする。大丈夫だよな。
きんときが何か叫んだかと思おうと、Aが自分の荷物が置いてあるところに戻り、何かを持って帰ってきた。Aの手からきんときへ、メガホンが渡る。ああそういえばAは友達とデコレーションメガホン作ったって言ってたな。
他の出場者はみんなまだ走ったり叫んだり、借り物を探しているようだった。
余裕を持って一番にゴールするきんとき。爽やかな顔しやがって。


お題の正誤確認が終わったあと、やることが無くなったのか待機してる俺の横に座りに来る。
kn「あっぶねー。」
kr「おつ〜。一位ナイス」
kn「あざーす」
kr「お題何?メガホン?」
kn「いや、青いもの。」
kr「、、、へえ。まあ、Aのメガホン青いもんな」
kn「そ。、、、これAに返してくるわ。頑張れよきりやん」

またすぐ立ち上がり、応援席に向かうきんとき。Aとハイタッチしたり、何やら楽しげに会話しているようだ。
少し不貞腐れているのが自分でもわかる。次俺だけど?俺の事見ててよ。

続きます

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