γ Chamaeleontis (ページ12)

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「北斗、ちゃんと寝てる？」

「うん、夜は家帰ってるし」

嘘だ。絶対寝れてない。

寝れてたらそんな真っ黒なクマつくらねぇだろ。

なんて強く言えるわけない

治療が始まってから悠の傍に1番居たのは北斗だから。

だからこそ、明日からのことを考えると

少しどころか、かなりゾッとする

面会時間終了まで2時間くらい。

先生や看護師さんたちが北斗にしがみついて離れない悠をベッドに寝かせ、拘束具を付けていく

その淡々と行われるその光景に

俺ときょもは若干の恐怖を覚えた

拘束具をつけ終わると先生と看護師さんたちは病室を後にして、

また、4人だけの空間になる

俺たちが来たのはこの後のため

悠にとっては残酷な毎日が来ることを知らせないと行けない

「悠…」

『ｹﾎｯ、。ほく、と。』

「大事な話するから聞いてね」

そこまで言った北斗が、言葉を詰まらせる

「俺が言おうか？」

「いや、大丈夫」

肩に手を置いて北斗の顔を覗き込んで言えば、
大丈夫なようには見えない顔で言われた

ベッドを挟んだ反対側にいるきょもは悠の頭を刺激を与えないよう撫でている

愛おしい子を見るような、

悲しい目をして。

「…悠。明日からさ、俺学校行くから」

『ｹﾎｯ、ｹﾎｯ…やぁ、ｹﾎｯ』

「…ｯ、学校終わったら来るから。、それまで1人で頑張れる？」

『やっ、ｹﾎｯ…ｯ、ほく、やだ、』

北斗から言われたことを朦朧とする意識の中、理解した悠が泣きながら、北斗に手を伸ばそうとする

でも、その手は北斗には届かないくて、

無機質な拘束具がガチャガチャ音を鳴らすだけ。

そんな悠の姿を見て、北斗の目から涙がぽろぽろ溢れていた

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