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「皆自分のことでそれどころじゃない」
確かにそうだと、納得してしまった生徒達は大人しくなる
「さぁさ、教室に戻ろうか」
促すように手を叩きながら、柊は表情を変えずに続ける
「また爆弾が爆発しないうちに」
____
__
教室に入ると、黒板には校舎の見取り図が拡大されたものが貼られていた
その紙に、柊は赤のチョークでバツ印をつける
「今の爆破で君たちは、この教室と美術室、そしてトイレ以外は行けなくなった
完全に退路を絶たれたことになる」
今度は真っ直ぐ引かれる赤い線
「全然話についていけないんだけど」
「え、これドッキリだよね?」
「勿論、
目を背けているだけの発言だった。そんなもの本当はとっくに分かっていた
この担任は本当にやる気だと__
前のドアと後ろのドアの入口付近に分かれて固まっている生徒達を見渡しす柊
「ちなみにこの学校には、さっきみたいな爆弾が至る所につけられている」
「この教室にも爆弾があるってことですか」
その問いに、柊は1、2、3と軽快に数えながら指を指していく
その場所から少しでも逃れようと、恐怖に怯えた顔で退く生徒
「分かったら、席に着こうか」
決して強い口調な訳でもないのに、肌で感じる威圧感
Aは即席に着き、ポケットからスマホを取り出した
窓から外の様子を眺める柊の様子を伺いながら、トークアプリを開く。机の下に隠すよう、急いでキーボードを打ち始めた
[今すぐ学校に警さ|]
「はい 携帯ストップ」
ぴた、と指が止まる
同じようにスマホで助けを呼ぼうとしていた生徒達も動きを止めていた
「これから皆の携帯電話と鞄を回収するから」
取り出されたのは布でできた大きな袋
折りたたまれたそれをバサッと広げ
「もし、余計な事をしたら
バァンッ!」
ガタガタガタッ
銃声が何かに見立てた声に驚いた、スマホを弄っていた男子生徒は、震えながら柊を見上げる
「それが嫌なら、全部ここに入れろ」
目の前に広げられた袋の中に、震える手で彼はスマホを入れた
「はい、素直でよろしい」
それに続き、通路の両サイドの席の生徒達からどんどん回収していく
光永の持つ2代目のスマホも、逢沢の持つビデオカメラも、全て
回収し終えた柊は、再び教卓についた
「君達が人質になったのには理由がある__」
一同はごくりと唾を飲んだ
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ミア(プロフ) - あんず飴さん» うわああめちゃくちゃ返信遅くなってしまったほんっっっとに申し訳ないです!!!コメントありがとうございます!!!! (2019年8月31日 20時) (レス) id: 8a7216d57f (このIDを非表示/違反報告)
あんず飴 - 柊先生落ちがいいです!! (2019年4月21日 18時) (レス) id: e9a1259486 (このIDを非表示/違反報告)
ミア(プロフ) - イツカさん» コメントありがとうございます!何気に柊先生リクエストは初めでです笑更新頑張ります!! (2019年3月10日 16時) (レス) id: 8a7216d57f (このIDを非表示/違反報告)
イツカ(プロフ) - 柊先生がいいです!更新頑張ってください! (2019年3月10日 16時) (レス) id: b93db8aef6 (このIDを非表示/違反報告)
ミア(プロフ) - 美桜さん» コメントありがとうございます!真壁くんイケメンですよねまじ惚れます笑 (2019年3月9日 21時) (レス) id: 8a7216d57f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミア | 作成日時:2019年1月7日 0時