・ ページ21
・
ここは、学園内のとある場所
1人の金髪の少年。その端正な顔が、だんだんと青ざめていく
瞳からは、焦りが感じられた
「いっ、行かなきゃっ！」
＿＿＿＿
＿
「まさかこんな手で本当に来るとわね」
「動物フェロモンなら、来るでしょ」
「そんなことよりはやくっ！」
作戦通り。乃木流架は北の森に来て、せっせと掘った落とし穴に見事引っかかった
「よっしゃー！ 動物フェロモンっ子捕獲成功ーー」
喜ぶのもつかの間、少女が視線で促すと、佐倉はすぐに本題に移った
「――というわけで、行く手を遮るあのヒヨコを何とかしてほしいねん」
勿論簡単に乃木が承知するはずもなく、さらにブスという悪口もついてきた
殴りかかろうとする佐倉を宥めながら飛田は、へにょりと眉を下げて乃木に言う
「ごめんね流架君、こうでもしないとここに来てもらえないと思って……」
「だからお願いっ！！」
「う、うっせーバカ」
さらに殴りかかろうとする佐倉を横目に、少女は口を開く。きっちり今井とアイコンタクトをとってから
「いいの？ もしやらないんだったら吹き矢で眠らせるって方法にでるけど」
「私は別にいいわよ。私鶏肉好きだし」
最後の言葉が極めつけでもあったのか。吹き矢を向けた今井を遮るように佐倉、そして乃木は慌てた
(決まりね)
ちょろい。と、少女は初めてこの森で、少しだけ、くすりと笑った
・
「……なんつーかこの展開、今までの苦労は一体……ってカンジよね」
「……同感」
乃木をからかう佐倉の後ろで、少女と今井は会話する。どちらとも頭が優れ、考え方なども似ていることから、少しは話せるようになったようだ
内容といえば、
「やっぱし……青央学園の授業とかのレベルは高いわよね」
「まあ。ほかの国立とか私立に比べたらね」
佐倉が入れるような話ではないのは、一目瞭然だった
一方佐倉は、
「ルーカぴょん。おや？ 無視でちゅかー？」
「流架君なかなか売れ筋好評よ」
佐倉たちとは離れた少女の隣で、今井がそう言いながら見せた写真を見て、乃木は顔を赤くする
その写真には、ジャイアントピヨと遊ぶ乃木の姿
クールに見える容姿とはちがい、顔の筋肉をこれでもかというほど緩ました、微笑ましいような光景。端的に言えば、お姉様方が好きそう
「これからはじゃんじゃん撮らせてもらうわよ……」
ぎらりと光った目を見た少女は、呆れたように先に進んだ
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 259人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ミア(プロフ) - 酢昆布さん» ありがとうございます！！頑張ります！！！ (2019年5月24日 21時) (
レス) id: 8a7216d57f (このIDを非表示/違反報告)
酢昆布(プロフ) - 修正していただきありがとうございます。この作品とても面白いです。更新楽しみにしています (2019年5月24日 20時) (レス) id: 7f4c32f147 (このIDを非表示/違反報告)
ミア(プロフ) - 酢昆布さん» 報告ありがとうございます！！こちらのミスです、、すぐに修正します！！！ (2019年5月22日 0時) (レス) id: 8a7216d57f (このIDを非表示/違反報告)
酢昆布 - 主人公の名前が変換されないのですが、わざとなのでしょうか？ (2019年5月21日 20時) (レス) id: 35099b1430 (このIDを非表示/違反報告)
ミア(プロフ) - ティーさん» ありがとうございます！！！！すごく嬉しいです頑張ります！！！！ (2019年3月6日 14時) (レス) id: 8a7216d57f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ミア | 作成日時：2017年2月18日 17時
