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あれから無事病気も治り、仕事にも復帰することができた。
上司には心配をかけ、体調悪いのに無理して仕事するなと優しく怒られてしまった。
そして今日は5時に仕事も終わり、私は自分のお隣に菓子折りを持って訪れていた。
いるかな、と思いながら内心ドキドキしながらインターホンを押すと、数秒後にはーい、という声が聞こえた。

「こ、こんにちは」

「あ、Aさん、体調良くなったみたいだね!」

「はい、おかげさまで」

外にいるのも何だから良かったら上がっていって、お隣だし。
そう言われて、私は緊張しながらならもおついちさんの部屋へお邪魔した。

「紅茶とコーヒー、どっちがいい?」

「じゃあ、紅茶で」

りょーかい、と言って彼はキッチンへと姿を消した。
やはりアパートなので、部屋の構造は私の部屋と大して変わらない。
ただ、やっぱり男の人の部屋だなぁと感じる家具は沢山あった。
キッチンからカップを二つ持ったおついちさんがテーブルにそれを置き、ソファに腰掛けた。

「おついちさん、先日は本当にありがとうございました、これ、受け取ってください…」

「ははっ、Aさん、そんなに畏まらないでよ」

僕みたいに普通に話そ?と言われ、軽く首を傾げる。

「で、でも…」

「いいのいいの、僕は寧ろ友達感覚で接してほしいからさ」

「う…わ、わかっ、た…?」

「そう、そんな感じ」

そう言って白い歯を見せながらニッと笑う彼の姿に私の心は再びときめいた。

「それでその、おついちさんにお礼がしたい、んだけど」

私の話し方は未だにぎこちなく、時々詰まる。
おついちさん相手にタメ口とか何だか恐れ多い…!!

「お礼なんていいよ、僕がしたくてしたことだから」

「それじゃ私の気が済まないの」

私がそう言うと、おついちさんは少し考える素振りを見せて、こう言った。

「じゃあAさんの今度の休みの日、一日の時間僕に頂戴?」

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Sky(プロフ) - 華ヶ崎レオさん» ありがとうございます…!読んでくださり本当に感謝です!もしまた機会があればどこかでお会いしましょう! (2017年11月30日 23時) (レス) id: 8a4500494c (このIDを非表示/違反報告)
華ヶ崎レオ(プロフ) - 完結おめでとうございます。毎日更新を楽しみにしてました!これからも頑張ってください! (2017年11月30日 22時) (レス) id: a8b7c32919 (このIDを非表示/違反報告)
Sky(プロフ) - Chromeさん» わああ私には勿体無いお言葉です…!こちらこそ読んでいただいて本当にありがとうございます!一日一話更新で申し訳ないですがこれからも楽しんでいただけると嬉しいです! (2017年11月26日 21時) (レス) id: 8a4500494c (このIDを非表示/違反報告)
Chrome(プロフ) - アッ、すいません私のコメントの敬語が途中おかしくなってますが気にしないでください!笑 (2017年11月26日 18時) (レス) id: 348c3c48e5 (このIDを非表示/違反報告)
Chrome(プロフ) - はじめまして!ココ最近、本作の更新を1日の楽しみにさせていただいてまして、とても楽しく読ませていただいてます!素敵な小説ありがとうございます(∩´∀`∩) (2017年11月26日 18時) (レス) id: 348c3c48e5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Sky | 作成日時:2017年10月29日 18時

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