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目的地についてからは、服や家具など、特に理由もなく四人で見て回っていた。
皆話上手で、話しながら笑うことが多かった。
そして…。
「へぇ、あそこの会社に務めてるんですか!」
「はい、今年で2年目です」
デパートの中のカフェで三人と談笑していた。
正直顔の整ったイケメン三人といるとなんだか恥ずかしくなってくる。
「じゃあAさんの勤め先ってのは____…」
そして何故か先程から兄弟からの質問が多い。
おついちさんはコップを持ったまま少し不機嫌…?な感じでストローを咥えたままカフェのガラス窓から通りすがる人達を見ていた。
「あ、俺ちょっと手洗い行ってくるね」
そう言って弟者さんは席を外した。
少し沈黙が続いたが、私はおついちさんが気になり隣に座る兄者さんにこそりと聞いてみた。
「あの、兄者さん…おついちさんどうしたんでしょうか…」
「あー、あれね」
ちょいちょい、と手招きをされ耳打ちかな?と思い少しだけ身体を傾けると、グイッと私の首に腕を回し一気に引き寄せた。
「!?」
目の前には口角を上げた兄者さんが私を見ていた。
まだ数回しか会ったことないけどわかる、絶対何か企む顔だ。
「ちょっ…と!!」
テーブルに勢い良く手を起き、おついちさんは怒鳴り気味に声を上げ立ち上がりながら兄者さんを睨んでいた。
何だか怒っ、てる…?
「おう、どうした?」
「…行きたいとこあるから先行く」
「おついちさん…?」
自分の分のお金を置きカフェを出て行ったおついちさん。
兄者さんが腕を解くと、その後弟者さんが戻ってきた。
「あれ、おついちさんは?」
「いつもんとこ行った」
「いつものっ、て…兄者、絶対何かしたでしょ」
「さぁな、ただ俺は焦れったいのがあんま好きじゃねぇからな」
そう言って口角を上げたまま兄者さんはコーヒーを飲んだ。
弟者さんは呆れた顔で彼を見ていた。
…それよりも、どこに行ったんだろう、おついちさん。
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Sky(プロフ) - 華ヶ崎レオさん» ありがとうございます…!読んでくださり本当に感謝です!もしまた機会があればどこかでお会いしましょう! (2017年11月30日 23時) (レス) id: 8a4500494c (このIDを非表示/違反報告)
華ヶ崎レオ(プロフ) - 完結おめでとうございます。毎日更新を楽しみにしてました!これからも頑張ってください! (2017年11月30日 22時) (レス) id: a8b7c32919 (このIDを非表示/違反報告)
Sky(プロフ) - Chromeさん» わああ私には勿体無いお言葉です…!こちらこそ読んでいただいて本当にありがとうございます!一日一話更新で申し訳ないですがこれからも楽しんでいただけると嬉しいです! (2017年11月26日 21時) (レス) id: 8a4500494c (このIDを非表示/違反報告)
Chrome(プロフ) - アッ、すいません私のコメントの敬語が途中おかしくなってますが気にしないでください!笑 (2017年11月26日 18時) (レス) id: 348c3c48e5 (このIDを非表示/違反報告)
Chrome(プロフ) - はじめまして!ココ最近、本作の更新を1日の楽しみにさせていただいてまして、とても楽しく読ませていただいてます!素敵な小説ありがとうございます(∩´∀`∩) (2017年11月26日 18時) (レス) id: 348c3c48e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Sky | 作成日時:2017年10月29日 18時