98話 作戦 ページ14
『っ...!』
「ハッ、危ないでしょ、やめてくれる?」
どうやら無一郎君が受け止めてくれたようで、なんとか事なきを得る
しかし、鬼が気配は強さが増すばかりで格段に強くなったように思えた
「よくも...よくもよくもよくも!!切ってくれましたね!?私の腕を!!」
「.......まずいな」
ボソリと呟かれた無一郎君の言葉はしっかりと私の耳に届いてしまった
確かに、この鬼
普通の鬼ではないのかもしれない
鬼は気配と共に姿も変え始め、老婆のような姿になっていった
そして、その鬼の目には
「下弦」「肆」と、その上に刻まれた╳の模様
「元、下弦の鬼...?」
「アハ、アハハハハハハハ!!!可笑しいですねぇ、本当に可笑しい!!!
貴方達にこの姿をお見せすることになるとはねぇ!!!予想外ですよ!!アハハハ!!!」
『なに、アイツ...気持ち悪い』
突然笑いだした鬼を見据えて無一郎君は私を自分の背中に隠す
その行動に戸惑っていると、無一郎君は少し振り返り、私に言いはなった
「君にこの鬼の相手は無理だから、せめて応援でも呼んできて
背中は僕が守ってあげるから」
『だからそれは!「ならどうするの?二人揃ってここで死ぬ?そんなバカな話ないでしょ」...でも』
それでも、と渋る私に無一郎君は低い声を出した
「上司命令、聞けないの?」
その言葉に、声が詰まる
ここで無一郎君を失うなんてあってはいけない
怪我をさせるのもできるだけ避けたい
この鬼はどれくらいの強さ?
無一郎君だけで何分粘れる?
私は、いったいどうするのが正解なの?
頭に浮かぶ疑問に答えなどなく
ただ嫌な汗がだらだらと流れていく
そして、私が選んだのは______
『ごめん、無一郎君』
「そう、それでいい...初任務にしては頑張った方だよ、君」
そう言って、私は鬼に背を向け
館の外に向かって走り出した
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セブンス・エイカン(プロフ) - 勿忘草さん» ぬあっ本当ですねバカなことやってる.....すみません.....ただ、実はこれ今の私のアカウントではなく、前のアカウントで書いてたんです。なので、パスワードで開けなくて......本当に申し訳ない、直すことができないんです!すみません、ご指摘ありがとうございました。 (2020年7月26日 21時) (レス) id: b773bec88c (このIDを非表示/違反報告)
勿忘草 - 87話で鋼に「念を帯びている」とありますが、オーラではないのですか? (2020年7月26日 13時) (レス) id: a69079c5f6 (このIDを非表示/違反報告)
セブンス・エイカン(プロフ) - 時雨羅さん» 童磨!こう書くんですね......衝動的に書きすぎて名前の漢字すら調べてないとか言うね......一つでも!教えてくれてありがとうございます!とても嬉しいです! (2020年5月9日 20時) (レス) id: b773bec88c (このIDを非表示/違反報告)
時雨羅 - お話とっても面白いです。あと童磨はこう書きます。一つしかわからなくて申し訳ございませんがとりあえず載せます。これからも頑張ってください! (2020年5月9日 13時) (レス) id: 3904cc9db9 (このIDを非表示/違反報告)
セブンス・エイカン(プロフ) - マリアさん» いえいえそんな、、、神だなんて、、、あります((申し訳ございませんでしたァ!! (2019年12月16日 7時) (レス) id: c11c2be27e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セブンス・エイカン | 作成日時:2019年11月11日 13時