75話 殺し方 ページ39
『危なかった...バレてないといいけど』
玄弥君から離れて数分
鬼の気配がする方向に走りながら独り言をこぼす
引き寄せられた瞬間に記憶を読み取って、玄弥、という名前だけわかったのは良いのだが
うっかりそれを口に出してしまった
それにしても、あんな力を持った鬼もいるんだなぁ...少しだけ、念能力に似ていた
鬼が見せた幻覚を思い出して、ため息をつく
もし、あれが念能力の類いならば＿＿＿＿もしくは、念能力に似た何かならば
私は、念能力がバレたら首を切られるのでは？
いや、多分私なら首を切られる前に逃げられるだろうが...
私のことで炭治郎や義勇さんに迷惑がかかるのだけは避けなければならない
『さすがにあんな汚い殺し方はしないけどなぁ』
そうぼやきながら地面を蹴り、近づいてきた鬼の気配に備え刀に手をかける
"水の呼吸 弐の型 水車"
鬼の首が落ちて、その周りには
三人ほどの少年の死体が転がっていた
その横にはひどく怯えて、震えている少年が一人
その少年は肩に怪我をしているようだった
『汚い...まったく、いやになっちゃう』
「ヒッ、ぁ...うぁ｣
私が死体の側に行き様子を伺えば、少年は怯えたように声をあげた
失礼な、私は仮にも命の恩人だぞ？感謝くらいしてくれてもよいではないか
ささっと血や肉片を一ヶ所に集めて片付ける
シズクのデメちゃんのようにはいかないが、幾分かマシだろう
鬼に目を向けると、既に鬼は灰になって消えていた
しまった、鬼に声をかけてあげることが出来なかった
まあ済んでしまったことは仕方ないので、少年に近づく
『大丈夫かな？見たところ肩しか怪我はしてなさそうだね』
気まずそうに目を反らされてしまったが、この際気にしない
少しもったいないがスカートの裾を破り、肩の傷に巻いて応急措置をする
うん、あまり傷は深くなさそうだからこれで大丈夫だろう
『よし...さあ、君はこれからどうする？また鬼を狩りに行くというのなら私は止めないけど
ただ、出血してるから鬼には狙われやすいから、山を降りるなら早くした方がいいと思うよ』
「っ！でも、俺は...ならなきゃ、いけないんだ！綾香のために...俺は｣
必死になって私に抗議する少年に、思わず炭治郎を重ねてしまった
きっと、この子も大切な人を失ったんだろうな
この子になんと声をかけるべきか、私は少し迷っていた
76話 救い、償い→←74話 唐突の別れ(不死川side )
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セブンス・エイカン(プロフ) - 霧雨魔梨乃さん» 天才だなんてそんなこと...ありまs((失礼しました(土下座)、ありがとうございまぁぁぁぁぁぁす！！！ (2019年10月31日 22時) (
レス) id: c11c2be27e (このIDを非表示/違反報告)
霧雨魔梨乃 - マジでやばい!天才だわぁ。物語作ってけれてありがとう(TOT) (2019年10月31日 21時) (レス) id: 0e4689ecab (このIDを非表示/違反報告)
セブンス・エイカン(プロフ) - booksさん» 真菰ちゃん可愛いよねぇーーーー！死んでほしくなかったぁぁぁぁ...手鬼許すまじ(怒) (2019年10月31日 7時) (レス) id: c11c2be27e (このIDを非表示/違反報告)
books - 真菰ちゃん…ま″こ″も″ぢゃぁぁん！尊いよぉぉぉーー！ (2019年10月30日 23時) (レス) id: e463963ad8 (このIDを非表示/違反報告)
セブンス・エイカン(プロフ) - ムーンさん» オッケーです！思いの外生存ルート人気ですね！私も映画は見に行く予定ですが映画館が大洪水になることでしょう... (2019年10月28日 7時) (レス) id: c11c2be27e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：セブンス・エイカン | 作成日時：2019年10月4日 20時
