【鬼滅の刃】偶然、または必然か・弍【ハンターハンター】

47話　金髪君 ページ5

『い、いない...疲れたぁ』


とぼとぼと歩く私の手にはまだ翔大君がいるわけで

あれから店を一軒一軒回っていっているのだが、翔大君のお母さんは一向に見つからない


見つからなさすぎてもうこの町にいないのかとも考えたが、子供を置いたまま町を出るわけはない

いったい何処に行ったんだ翔大君のお母さんは...


もうすぐ正午で、さすがの私も疲れてきた

お腹は先程のワッフルのおかげでなんとかなるが、翔大君は少し眠そうだ



『翔大君、眠かったら寝ても...わっ』



翔大君に声をかけようとすると、誰かにぶつかってしまった

相手の方を向くと、そこには＿＿＿


気の弱そうな、金髪の男の子が立っていた



「わわわ、ごめんね！！！大丈夫！？ってめちゃ可愛いっ！！！

　 俺と結婚しよっ！！！というか結婚して！！！｣



なんか変な人にぶつかってしまった...

とりあえず抱きついてる男の子を引き剥がして、以前会ったことがあるか聞いてみる



『結婚してって...どこかで会ったことがあるかな？金髪君？』

「いや会ったことないけど！！！一目惚れしたから！！！結婚しよっ！！！｣

『いや、結婚はしない...』



よく見るとその子の目の下には隈があって、寝不足なのだろうか

他にも薄い痣や切り傷が多く、全身が少しずつ怪我をしている



『...金髪君、この傷はどうしたの？誰かにされたの？』

「えっ、いやこれは修行で...あ、俺は剣術を習ってて...それで、その傷ができたんだれど｣

『剣術か...もしかして鬼殺隊志望の子かな？』



傷を治しつつ聞いてみると、「ええええ！？｣と大袈裟に驚く金髪君


いや、この子の場合はこれが平常運転なのだろうか？まあ、そこは良い



『ふーん、そっかぁ

　 実は私も鬼殺隊目指してるの、金髪君の名前は？』

「えっ、俺！？俺は我妻善逸！！君は！？｣

『流星Aだよ、よろしくね

　 突然で悪いんだけど、男の子を探してるお母さんは見なかった？』



「お母さん？見なかった気がするけど...｣と言いつつも、懸命に思い出そうとしてくれる我妻君


うん、この子も優しいね

温かい目をしてる


すると、我妻君はこちらを見て、私の手を引っ張った



『？...我妻君、何処に？』

「いや、二人からお腹の空いた音が...アッ｣



音？音って、なんのことだろう

当の本人は「どうしようどうしよう｣と繰り返すだけで何も言わない


余計に気になるじゃないか...

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