【鬼滅の刃】偶然、または必然か・弍【ハンターハンター】

65話　会えない、会いたい ページ25

「昨日はよく眠れたか｣

『わかっているんでしょ？寝れるわけないのに』


さそなにもなかったかのように聞いてくる錆兎を見てため息をつく


眠れるわけないじゃないか、知人が死人だと判明したっていうのに

しかもそれを本人はそこまで気にしていないし


昨日は、結局眠れずに朝まで起きていた

それで目の下に少し隈ができてしまったのだ

これで眠れたと思ったのなら頭がおかしいと思う



『さ、早く始めよう

　 ...あれ？錆兎、それは？』

「今日は真剣でやる、文句は受け付けない｣



そう言っていきなり切りかかって来る錆兎

その真剣を受け止めて、押し返す


ここ数日で見極めた、錆兎の隙

そこは＿＿＿＿狐の、お面だ


"練"を使い深く息を吸う



スパンッ



初めて

私の刀が、錆兎に届いた


錆兎のお面は二つに割れて地面に落ちる



「合格だ、A｣



錆兎の小さな呟きをかき消すかのように風が吹き

再び目を向けると、そこに錆兎はいない



そして目線の先には、二つに切れた岩があるだけだった



『っ、岩が...！切れ、た？錆兎、錆兎！？』



木刀を放り出して走る

辺りをいくら探しても錆兎の姿は見つからなくて


私が本当に切ったはずの錆兎のお面でさえもなくなっていた



『いなくなるの、早いでしょ...錆兎』



義勇さんの、私の兄の兄弟弟子が

私に稽古をつけて私が強くなれば消える


こんな偶然、あってたまるか


錆兎が会えるなら義勇さんにも会って欲しかった

義勇さんの日常の話も聞いて欲しかった


もう、会えないんだろうな


誰に言われたわけでもなく、私はそう感じたんだ






ーーーーーーーｷﾘﾄﾘ線ーーーーーーー
錆兎...生きてて欲しかった...

このね、偶然を強調する感じのストーリーを入れたかったんです


本当は前の錆兎とのお月見？は番外編にしようかと思ったんですけど

夢主ちゃんには錆兎たちが死人であることを知っていて欲しかったので本編にしました

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