【鬼滅の刃】偶然、または必然か【ハンターハンター】

39話　実力 ページ45

『あった、あそこだ』


遥か遠くに見える家を目指して足を早める

あれから一時間ほど経ち、私は既に麓の近くまで降りてきていた


炭治郎はどうしているのだろう、気配がかなり遠いけど大丈夫だろうか

しかも私が全く罠に掛からなかったから、罠はまるごと残っている


炭治郎、頑張ってね


届くはずのない思いを胸に、最後の坂を一気に飛び降りた

一息ついてから乱れた着物を直す

忘れられていたかもしれないが、私は今普通の着物を着て走っていた


うん、まあ、フリフリのドレスで人蹴り倒したこともあったから


と、勝手に一人で納得して戸を叩く



『ただいま帰りました、鱗滝さん』

「...早かったな、入れ

　 部屋に動きやすい服を出してある、着替えておくと良い｣

『わかりました、して部屋は何処ですか？』



そう聞くとこっちだ、と言って私を案内する鱗滝さん

なるほど、部屋の数はちゃんとあるんだな


中に入ると、下がスカートになっている着物？が置いてあった

それから布団も


とりあえず服を着替えて鱗滝さんのところに行く



『着替えましたー、鱗滝さーん？』



ところが、さっきの場所にはいなかった


何処に行ったんだ？家の中にいるのはわかってるから...



『こっちですか？あ、本当にいた...』



適当に顔を覗かせて見ると、本当にいた


ほとんど勘だったのだが、当たっていた

私の勘って凄いな...



「着替えたか、なら腹が空いただろう

　 これを食べて少し休め｣

『え...これ、ですか？』



何故私が聞き返したかと言うと、別に渡された料理が不味そうだったからではない

そう、ただ量がとてつもなく多いのだ


強化系バカと同じくらいの量だぞ？

これを全部？私が食べろと？さすがに無理があるだろう



『あの、これ多くありません？』

「それぐらい食べられないでどうする｣



さっさと行け、と背中を押される


いや、本当にこれは無理だって

そう思いながらも座って食事を口に運ぶ


まあ、全部食べる気なんかさらさらないが

せめて半分だけでも努力するか...


私がもそもそと美味しいご飯を頬張っていると、鱗滝さんはじっとこちらを見つめてくる

気まずいので止めて欲しいのだが言いにくいので、明日炭治郎に相談しようか


そんなことを考えていても、炭治郎はなかなか帰ってこなかった

40話　弟子入り成功→←38話　認めてもらうには

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す