7話 好物 ページ9
カラン、カランと靴の音をならして歩く
これは、先ほど冨岡さんに買ってもらったものだ
「本当にそれだけで良かったのか｣
『はい、充分です』
あれから結局小一時間悩んで、数枚の着物と履き物、そして羽織を買ってもらった
着物・羽織というワードは初めて聞いたが、これまた少し記憶を読ませてもらって万事解決した
羽織は、上から下へ白から赤にグラデーションになったものだ
冨岡さんによると、「Aの髪に似ていたから｣選んだらしい
「何か食べたいものはあるか｣
『いえ、特に...冨岡さんの食べたいもので良いです』
「...そうか｣
また無言になった冨岡さんに、トタトタと歩いて付いていく
この人歩く速度が速いなぁ
冨岡さんの背中を見ながら考える
人を助ける仕事なんだから、一刻を争うこともあるんだろう
私のことで時間をとってしまうのは申し訳ないな...
いつの間にか考え事に集中しすぎたらしい
我に帰った頃にはもう店に着いていた
「いつもの二つ｣
冨岡さんがそう言うと、「はいよ！こっちの席どうぞー｣と奥の席に通された
行き付けの店なのか、店主と何か話している
周りを見渡すと魚料理を食べている人が多いようだが、私はいったい何を食べることになるんだろうか
『冨岡さん、ここで何を食べるんですか』
「直にわかる｣
答えられたすぐ後にはそんなことは知っているんだけどな...と不満に思ったが、そういえばこの人はこういう人たった
気にしたら負けだな、これは
それから五分と経たないうちに、鮭大根の定食？らしいものがでてきた
どうやら冨岡さんの好物らしい
少しだけ微笑んでいる
私も遠慮がちに料理を口に運ぶ
鮭大根は、想像以上においしかった
『あの、冨岡さん
一つ聞きたいことがあるんです
話したくなければ答えなくて大丈夫なので、聞いても良いですか？』
チラリと隣を見る
冨岡さんは少しだけ目線をこちらに向けて、コクリと小さく頷いた
『私、感謝しているんです
見ず知らずの私に服を買ってくれてご飯を食べさせてくれて
でも、だからこそ気になってしまって...冨岡さんは、どうしてここまでしてくれるんですか』
冨岡さんの箸の動きが止まる
やはり、直球に聞くのはまずかっただろうか
ピタリと止まって動かなくなってしまった
まあ、二回目なので特に驚きもしなくなってしまったが
そのとき、冨岡さんが小さく息を吸うのがわかった
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セブンス・エイカン(プロフ) - へまとふぃりぃあさん» あはははは.....そうなんです、実はそうなんですよね。夢主ちゃんかなりヤバイですよね！！でも大丈夫、優しくなります。そうです優しくなるんです。(震え) (2020年10月23日 22時) (
レス) id: b773bec88c (このIDを非表示/違反報告)
へまとふぃりぃあ - 私は気がついてしまいました…夢主の方が序盤の鬼よりも人を殺しているのでは と、言うことを (2020年10月23日 21時) (レス) id: a69079c5f6 (このIDを非表示/違反報告)
ブルーキャット(プロフ) - 作ってあるので入ってみてくださいパスワードは後で言います (2020年3月13日 8時) (レス) id: aed0ea54d9 (このIDを非表示/違反報告)
ブルーキャット(プロフ) - セブンス・エイカンさん» https://uranai.nosv.org/u.php/novel/Kh199809182/ (2020年3月13日 8時) (レス) id: aed0ea54d9 (このIDを非表示/違反報告)
ブルーキャット(プロフ) - セブンス・エイカンさん» はいそんな感じですえっとキャラクターでネズコちゃんも一緒にいるってことになってます本当は箱の中にいますけど夜しか出ない感じです (2020年3月13日 7時) (レス) id: aed0ea54d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：セブンス・エイカン | 作成日時：2019年9月10日 23時
