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292話 イチョウ ページ19

ヒラヒラと舞い落ちてくるイチョウの葉を見つめながら、私はゆっくりと寝転んでいる体を起こす


......さっきは桜で、今度はイチョウ



ここでもまた、私は彼女達のような″死者の思いを形にした者″と対話することになるのか

それとも、ここをずっと歩いていれば、私は夢から覚めるのだろうか?



とりあえずキョロキョロと辺りを見渡していたところ、不意に後ろから


「流星A」

と、私にそう問いかける声が聞こえた





『そうだけど、いったい誰..........っ、え?


 貴方は........無一郎君、なの?どうして、こんなところに......』





死者の思いを、形にした者

.........そう、そうなんだ、彼女たちは自分を死者だと言った


少しだけ自分の鼓動が早まるのを感じながら、私は、大きなイチョウの木の向かい側に立つ彼





_________私の知る「時透無一郎」にそっくりな、長い黒髪の男の子と向かい合う




彼がもしも無一郎君であるなら

信じたくないけれど、無一郎君は、私の知らない間に戦いで.......



最悪の結末を想像して顔を歪めた私を見て、彼はニヤリと面白そうに笑顔を作る





だけどその笑顔は、無一郎君の笑い方よりも幾分か不器用で


幾分か、私のよく見ていた無一郎君の笑い方よりも、大人びて見えたのだった





「.......いや?良かったな、俺は無一郎じゃないよ。無一郎はまだ生きてる。

 流星A、アンタなら......ここまで聞けば、俺の正体ぐらいわかるんじゃないか?」





どこか私を試すような言い方をする、その子



見た目は無一郎君にそっくりだけど、性格は無一郎君よりも気が強そうだ


それから少しだけ、幼い......のだろうか?

確か無一郎君は14だと言っていたけれど、目の前の子はだいたい10や11辺りの年齢に見える





『貴方は.......有一郎君、なの?無一郎君の、お兄さんの......』



「!うわ、本当にわかったのかよ、面白くねえやつ.....大正解だ。俺は時透有一郎。

 3年前鬼に襲われて殺された、霞柱時透無一郎の兄だ。本当察しが良いんだな、アンタは」





満足げにそう笑ってみせる無一郎君のお兄さんこと______時透、有一郎君


有一郎君は、ただ立っている私に手招きをして、イチョウの木に寄りかかるようにして座り込んだ

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セブンス・エイカン(プロフ) - キメツ好きさん» 好きですか!本当ですか!?(喜)無一郎君はできれば助けようと思ってます、コメントありがとうございます.....!じゃんじゃん(?)救済して行きますよー! (2020年6月22日 22時) (レス) id: b773bec88c (このIDを非表示/違反報告)
キメツ好き - はぁぁぁ泣けますね.....やだ好きです.....()御館様もしのぶさんも助かって良かった!!玄弥くんは.....悲しいけど.....無一郎君は助かるんですかね?救済してください!お願いします! (2020年6月22日 17時) (レス) id: b2fc3cf6a1 (このIDを非表示/違反報告)
セブンス・エイカン(プロフ) - 中トトロさん» ありがとうございます!面白いと言ってもらえて嬉しいです!更新頑張りますー! (2020年5月21日 7時) (レス) id: b773bec88c (このIDを非表示/違反報告)
中トトロ(プロフ) - 続編おめでとうございます!とっても面白いです!これからも更新頑張ってください!楽しみにしてますよ! (2020年5月20日 23時) (レス) id: b4064f663e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:セブンス・エイカン | 作成日時:2020年5月17日 20時

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