405話 責務 ページ42
______炭治郎っ!!
本当なら私だって、そう叫んで倒れている炭治郎の元へと駆け出したかった
.....いや、少し訂正しよう
今でも、炭治郎のもとに駆け出したいと思っている
何もかもを投げ出してでも、炭治郎だけは助けなければいけない
「私は、攻撃に私の血を混ぜる。鬼にはせず、大量の血を入れるのだ....
それは猛毒を体に取り込んだと同じ、人の細胞を破壊して対象を死に至らしめる」
冷静で冷徹な無惨の声に、ピシリと自分の体が動かなくなる
私が煉獄様に託されたのは彼の意思であり、地位であり、夢であるから_____
彼が命をとして守り、信じた炭治郎を
炭治郎の姉弟子である私が見殺しになんてするわけには行かない
だけど_______だけど
『......よくも、よくもまぁやってくれたな鬼舞辻無惨ッ!
地獄の果てまで追いかけて、必ずお前の頚を切り落としてやる....!!』
柱の私が今ここで、歩みを止めてはならない
1人1人がギリギリ命を保っているこの状況で私が抜ければ、必ず誰かがそのせいで死ぬ
......責務を、全うしなければ
炭治郎なら大丈夫、彼ならきっと大丈夫だ
そうやって何度も自分に言い聞かせて、私はまた刀を振るう
「っあ......」
『!蜜璃、伊黒さん!義勇兄さんも!!』
_____ほら、私が動きを止めていた少しの間にも
こうやって仲間や家族が傷ついて、死の間際へと立たされてしまうのだから止まれない
義勇兄さんと伊黒さんは、何とか動けているけれど....
このままでは、蜜璃が危ない
「あぐっ......う、ぁ」
『み、つり!蜜璃、蜜璃しっかりして!!そこは、危な______』
ヒュンッ
「まだ動けるか......柱、しかも痣のある者は即死しないな」
毒で地面に倒れ込んでしまった蜜璃の方に、無惨の攻撃が向かうのが見えた
嗚呼、危ないよ蜜璃、狙われる
お願いだよ、早くそこから動かないと_______
蜜璃に攻撃が当たるかと思われた、その時だ
ガキィンッ
「遅れてすまない.....よく耐えた....!」
蜜璃に向かっていた攻撃は、悲鳴嶼さんの鉄球によって弾かれた
.....良かった
大丈夫だ、私たちなら大丈夫
「テメェにはこれぐらいがお似合いだぜェ、ぶち殺してやるよこのゴミ屑野郎!!」
そう言って背後から無惨に火をつけたのは、不死川さん
___良い気味ね
焼かれる無惨を見つめながら、私はそっと微笑んだのだった
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セブンス・エイカン(プロフ) - キメツ好きさん» 好きですか!本当ですか!?(喜)無一郎君はできれば助けようと思ってます、コメントありがとうございます.....!じゃんじゃん(?)救済して行きますよー! (2020年6月22日 22時) (レス) id: b773bec88c (このIDを非表示/違反報告)
キメツ好き - はぁぁぁ泣けますね.....やだ好きです.....()御館様もしのぶさんも助かって良かった!!玄弥くんは.....悲しいけど.....無一郎君は助かるんですかね?救済してください!お願いします! (2020年6月22日 17時) (レス) id: b2fc3cf6a1 (このIDを非表示/違反報告)
セブンス・エイカン(プロフ) - 中トトロさん» ありがとうございます!面白いと言ってもらえて嬉しいです!更新頑張りますー! (2020年5月21日 7時) (レス) id: b773bec88c (このIDを非表示/違反報告)
中トトロ(プロフ) - 続編おめでとうございます!とっても面白いです!これからも更新頑張ってください!楽しみにしてますよ! (2020年5月20日 23時) (レス) id: b4064f663e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セブンス・エイカン | 作成日時:2020年5月17日 20時