検索窓
今日:5 hit、昨日:1 hit、合計:33,924 hit

296話 家族 ページ23

『......っと。さて、ここは......?』



だんだんと下に落ちる感覚にもなれてきたため軽々と地面に着地し、私は辺りを見渡す


今度は_________町?だろうか

家や建物が沢山並んだ景色が続いているが、それにのに人の気配はほとんどしない



この場所が、私が話をする死者の思い入れの場所ということなのか.......

もしそうだとすれば、ここはその人たちが住んでいた生前に町?



そんなことを考えつつ町を進んでいくと、ある家の前に、小柄な女性が立っているのが見えた




『あの......貴方は、どなたでしょう』


「!わ、私は....不死川実弥と、玄弥の母です。流星Aさんで間違いないですか?

 Aさんには、いつも息子二人ともがお世話になっています。本当に感謝してもしきれません」




そう言って小さな体を折り頭を下げる女性_____不死川兄弟のお母さん


私は慌てて「顔を上げてください、お礼なんて良いんですよ」と声をかけ

改めて、相手の顔をまじまじと見つめた



一度は、寝ぼけていたとは言え風柱に同一人物と間違えられた相手だ

あまり顔立ちがにているとは思えないが、そう.....


心配そうに眉を下げた顔は、少しだけ私と似ているかもしれない




『あ、ええっと......お礼を言うべきは、私なんです。本当ですよ。


 玄弥君には同期というだけで親切にしてもらって、元気付けてもらっていますし.....

 風柱....実弥さんには、治療もしてもらいました。実弥さんのお陰で生きているんですよ、私は』




半分は二人の母親を安心させたかったから

そしてもう半分は、全て私の本心からの言葉だった



だって私は、事実二人にとても助けられてきたし、今も助けられているのだから


特に風柱の不死川さんは、今夜で命の恩人という肩書きになった

きっと、あの時不死川さんが私を抱えだしてくれなければ、今頃あそこでの垂れ死んでいたところだ



........まあ、今の私は正確に生きているとは言えないのかもしれないが


そんな私の考えが伝わったのか、目の前の彼女は、少しだけ悲しそうに顔を歪めて私を見たのだった

297話 わかち合う→←295話 真実は、



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (38 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
53人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

セブンス・エイカン(プロフ) - キメツ好きさん» 好きですか!本当ですか!?(喜)無一郎君はできれば助けようと思ってます、コメントありがとうございます.....!じゃんじゃん(?)救済して行きますよー! (2020年6月22日 22時) (レス) id: b773bec88c (このIDを非表示/違反報告)
キメツ好き - はぁぁぁ泣けますね.....やだ好きです.....()御館様もしのぶさんも助かって良かった!!玄弥くんは.....悲しいけど.....無一郎君は助かるんですかね?救済してください!お願いします! (2020年6月22日 17時) (レス) id: b2fc3cf6a1 (このIDを非表示/違反報告)
セブンス・エイカン(プロフ) - 中トトロさん» ありがとうございます!面白いと言ってもらえて嬉しいです!更新頑張りますー! (2020年5月21日 7時) (レス) id: b773bec88c (このIDを非表示/違反報告)
中トトロ(プロフ) - 続編おめでとうございます!とっても面白いです!これからも更新頑張ってください!楽しみにしてますよ! (2020年5月20日 23時) (レス) id: b4064f663e (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:セブンス・エイカン | 作成日時:2020年5月17日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。