180話 いつか ページ10
「流星少女、もう少しだけ近くに寄ってはくれないか」
そう言われ半ば煉獄様に寄り添うように地面に座る
寒くないですか?煉獄様
何も言わないし、言えないけれども。私は、力強く煉獄様の大きなゴツゴツした手を握った
「ありがとう......君には、頼みたいことがある
柱のみんなを支えてやってくれないか。それから、俺の弟と父もだ」
『......支える?私が、柱の皆様と煉獄様のご家族を?』
思わず、自分の耳を疑った
煉獄様はいったい何を言っているのだろうか
私が支える?そんなことできない、できるわけない
こんな意気地無しな私には到底無理ですよ、煉獄様
それでも、煉獄様は静かに話し続けた
「君には俺の全てを託そうと思う。夢、思い、俺の立場もだ
君は炎の呼吸のつかいてではないが、君なら立派に柱を務めることができるだろう」
『そんなのッ.....無理です!私には貴方の代わりなんてできっこない!』
無理です、と私が口を開くほど
煉獄様は切なそうな悲しそうな、複雑な表情でこちらを見つめるだけだった
「大丈夫、君ならできる。君は太陽だ。全てを照らす太陽のような存在だ
俺はただの炎だ。それも小さな、今にも消えてしまう炎
炎の代わりに、太陽が輝く。それで良いんだ」
そのときの私には煉獄様の笑顔が、今にも消えてしいそうな炎を連想させるように
とても弱々しく、儚く見えた
私は太陽ではない
太陽は煉獄様と炭治郎だ。炎は炎でも太陽の強く熱い炎だ
私はただの月
太陽の___炭治郎や煉獄様のような、優しい人の___そばにいなければ、光を出せない
私は、たった一人では笑えないんだ
『いやだ......煉獄様、煉獄様!』
だんだんと冷えていく煉獄様の体を、抱き締める
いかないで
言えないけど、言ってはいけないけど
叶うことなら″いかないで″と叫んでやりたい
「.......最後に、杏寿郎と呼んではくれないか」
『お休みなさい、杏寿郎様......どうか、どうか良い夢を』
朝日が昇り、日光が私たちを照らす
死してなお貴方が温かいと感じるは、何故でしょうか
気にするなと言われても涙がでるのは、何故でしょうか
ああ、また
今日という一日が始まった
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セブンス・エイカン(プロフ) - リィさん» ホントですね!すみません、今直しました!ご指摘ありがとうございます!! (2021年10月18日 16時) (レス) id: b773bec88c (このIDを非表示/違反報告)
リィ(プロフ) - 誤字報告:174話 理由の最後の行なんですけど、恋雪が小雪になってます (2021年10月2日 18時) (レス) @page3 id: 3d8772a864 (このIDを非表示/違反報告)
セブンス・エイカン(プロフ) - 勿忘草さん» はい、そうです!細かい部分まで気にしていただけるとは......ありがとうございます、本当に嬉しいです!そして、説明が足りず申し訳ない..... (2020年7月26日 21時) (レス) id: b773bec88c (このIDを非表示/違反報告)
勿忘草 - シャルの携帯する他人の運命(ブラックボイス)をどう鬼滅に入れるかと思ったら携帯運命になってる...なんて読むんですか?そのままブラックボイスですか? (2020年7月26日 15時) (レス) id: a69079c5f6 (このIDを非表示/違反報告)
セブンス・エイカン(プロフ) - ありがとうございますッ!!!でもちょっと才能はあんまりないかも。これからもよろしくお願いいたします!! (2020年2月8日 19時) (レス) id: b773bec88c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セブンス・エイカン x他1人 | 作成日時:2020年2月2日 22時