【鬼滅の刃】偶然、または必然か・伍【ハンターハンター】

214話　御館様 ページ48

私も柱の一番端、義勇さんの隣で膝をつく


さすがに二度目なので慣れたが......


初めて見た人間は驚愕することだろう

何せ、個性の強い柱の面々が、美しく一列に並び、頭を下げているのだから




「おはよう皆。今日は緊急の呼び出しに応じてくれてありがとう

　 Aも、目覚めてすぐに呼び出してしまってすまないね。体は大丈夫かい？」


『いえ、心配なさらず。体調は万全とお伝えしましょう。今一度お目にかかれて光栄でございます』




顔を下げたまま話すので、周りの柱が何を思っているかはわからないが....


まあ、明らかに怒っている気配はしないので

先ほどの挨拶で失礼な言い回しはなかった、ということだろう



.....なんだか、恋柱の私も挨拶したかった〜！という心の声が聞こえた気もするが

こればかりは仕方ない、私に話題を振られたのだから




『御館様、無礼を承知でお聞きいたしますが

　 本日私は、何故お呼び出しをされたのでしょうか。何かまずいことがありましたか』




少し、話を急かしすぎただろうか.....？


いきなり本題を聞いた私に驚いたのか、口の利き方が悪かったのか知らないが

微かに風柱に睨まれている気がする



そんな私の心中を見透かしたかのように、黒髪の子に支えられた御館様が私に手招きをする


.......こちらに来い、ということか

一度柱達全員に頭を下げてから、下駄を脱いで縁側に昇る




『失礼いたします』




そして、御館様の目の前の位置で腰を下ろした


本当に何の用だろうか.....


普通なら、隊士を呼び出して話をすることなんてないはずだが

蛇柱に隊律違反はしていないと言ったが、まさか知らぬうちに何か仕出かしたか？


内心汗タラタラで、御館様の次の言葉を待つ



そんな私とは裏腹に、御館様は柔らかく微笑んで話を始めた




「実はね、Aに頼みたいことがあるんだ。A、君の実力は充分に認められている

　 まだ確認していないかも知れないけど、Aの階級は一番上だよ」




ここまで聞いて、胸がざわめく


一番上？階級が？

大切な女の子一人守れなかった私が？煉獄様に庇われ生かされただけの私が？



.......どうして？






「今鬼殺隊は深刻な状況なんだ。柱も欠け、なかなか隊士も育ちにくくなっている


　 そこでね、私はAに柱になってほしい。空いた柱の一席を、君で埋めてほしいんだ」

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