206話 安堵 ページ40
自分が安静を要する身だと言うことも忘れ、無我夢中で禰豆子ちゃんを抱き締める
どうしよう、どうしよう
なんで禰豆子ちゃんがここにいるの?まだ日が落ちていないのに
焦ってもたつきながら、日の光をしのぐためのシーツを掴む
『炭治郎!早く、カーテンを.........炭治郎?』
そのまま炭治郎を振り向き、呼び掛けた_____のだが
え....?どういう、こと?
炭治郎は、嬉しそうな感動したような笑顔を見せてこちらを見ているだけだった
『炭治郎....?禰豆子ちゃんは.....』
「ありがとうな、A。でも、もう大丈夫なんだ」
炭治郎の微笑み意味がわからず、腕の中の禰豆子ちゃんを見つめる
.......よく見れば、明らかに日光を浴びた肌でも黒く焼けることはなく
元のまま、白く美しい肌のままだ
まさか
そう思ってガバッと禰豆子ちゃんの脇に手を入れ抱き上げる
.......目も爪も、鬼ものだ
じゃあ、今、禰豆子ちゃんは_____
『こ、克服したの?太陽を.......日の、光を?』
「ああ、実はそうなんだ」
そう言って、炭治郎はより一層嬉しそうに目を細めた
......良かった
「!?....え、ど、どうしたんだA!!
どこか痛むのか?それとも、何か傷つけるようなことを言ってしまったか!?」
炭治郎は、再び泣き出した私に急いで駆け寄り、体を支えてくれる
私は、情けなくも彼の体にすがって肩に顔を埋めた
『違うの、嬉しくて.....よ、かったね、炭治郎。禰豆子ちゃんも
これからは、皆太陽の下で遊べるね。夜だけじゃなくて、昼間もお散歩に行けるんだね』
「よ、良かったねぇ。い、良い子。嬉しいねぇ、A」
そのまま炭治郎の腕に抱えられた私の頭を、禰豆子ちゃんがそっと撫でてくれる
......そっか、禰豆子ちゃんは、妹だけじゃなかったね
炭治郎の他にも四人妹と弟がいたんだよね、お姉ちゃんだったんだよね
「良い子、い、いこねぇ。仲良し、して、ねぇ」
『良かった.....良かったね。ありがとうね、禰豆子ちゃん』
人間に戻れた訳ではなかったけれど、安心した
炭治郎に支えられながらベッドに座り直したそのとき
風を裂くような
鋭く、大きな音が、遠くから耳に届いた
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セブンス・エイカン(プロフ) - リィさん» ホントですね!すみません、今直しました!ご指摘ありがとうございます!! (2021年10月18日 16時) (レス) id: b773bec88c (このIDを非表示/違反報告)
リィ(プロフ) - 誤字報告:174話 理由の最後の行なんですけど、恋雪が小雪になってます (2021年10月2日 18時) (レス) @page3 id: 3d8772a864 (このIDを非表示/違反報告)
セブンス・エイカン(プロフ) - 勿忘草さん» はい、そうです!細かい部分まで気にしていただけるとは......ありがとうございます、本当に嬉しいです!そして、説明が足りず申し訳ない..... (2020年7月26日 21時) (レス) id: b773bec88c (このIDを非表示/違反報告)
勿忘草 - シャルの携帯する他人の運命(ブラックボイス)をどう鬼滅に入れるかと思ったら携帯運命になってる...なんて読むんですか?そのままブラックボイスですか? (2020年7月26日 15時) (レス) id: a69079c5f6 (このIDを非表示/違反報告)
セブンス・エイカン(プロフ) - ありがとうございますッ!!!でもちょっと才能はあんまりないかも。これからもよろしくお願いいたします!! (2020年2月8日 19時) (レス) id: b773bec88c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セブンス・エイカン x他1人 | 作成日時:2020年2月2日 22時