172話 命をかけて ページ1
『ごめんね炭治郎、不甲斐なくてごめんね。
ずっと寝てて本当にごめん、起きられなくて、起きたくなくて......』
炭治郎や煉獄様、伊之助、善逸、禰豆子ちゃん
私以外の皆が己の身を削って戦っていたのに、いったい私は何をしていた?
現実でない夢にすがり、現実から目を背け
_「いい加減気づけ、A。ここはお前の夢の中だ。俺は本物のクロロルシルフルではない。
........首を切るんだ。それで現実に戻れる」_
しまいには、クロロに言わせてしまった
自分が本物ではないこと、起きなければならないことを
どうして夢の中の偽物のクロロがそう言ってくれたのかはわからない
それでも、私は首を切り、クロロに救われた
『炭治郎、私ね.......夢の中で存在している人たちを、消してそまうのが怖かった。
私が起きたら、その人たちは死んでしまうのと同じだと思って』
泣きそうになるのをグッと堪えて、炭治郎を見る
私が蜘蛛での夢を見たということは、きっと他の人も同じ
炭治郎や煉獄様も、幸せな、起きたくないと思うような夢を見たはずだ
「A!Aは悪くない、絶対に!俺だって、家族をおいて.....俺一人、生きてしまった」
炭治郎は、今にも泣き出しそうな顔をした
.....泣かないで、私ね、炭治郎には笑っていてほしいんだよ
こんな話をしている間にも
煉獄様は鬼_____目に上弦 参とあるのでおそらく上弦の鬼_____と戦っている
炭治郎、どうか自分を責めないで
貴方は何も悪くない、とても立派で正しいことをしたんだ
『大丈夫だよ、炭治郎......行ってくるね』
笑え、私、笑え
あの鬼は強い、さすが上弦の鬼だ
あの煉獄様が押されているということは、私では歯が立たないだろう
だけど誰も死なせないために、守るために私は戦う
二度と失わない
私はもう、逃げたり隠れたりはしたくない
「ッ......A!」
走り出した私の背中に炭治郎が叫ぶ声が聞こえる
不安だよね、私、きっとさっきうまく笑えていなかったんだろうな
『大丈夫、私は炭治郎を離れないと誓うよ』
これが、炭治郎に聞こえたかはわからない
だけど伝えなければならない
ここで私なんかのために、彼の心を弱らせるわけにはいかないのだから
『下がってください煉獄様、あとは私が引き受けましょう』
ああ、どうか炭治郎に言った言葉が
嘘になってしまうなんてことありませんように
210人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
セブンス・エイカン(プロフ) - リィさん» ホントですね!すみません、今直しました!ご指摘ありがとうございます!! (2021年10月18日 16時) (レス) id: b773bec88c (このIDを非表示/違反報告)
リィ(プロフ) - 誤字報告:174話 理由の最後の行なんですけど、恋雪が小雪になってます (2021年10月2日 18時) (レス) @page3 id: 3d8772a864 (このIDを非表示/違反報告)
セブンス・エイカン(プロフ) - 勿忘草さん» はい、そうです!細かい部分まで気にしていただけるとは......ありがとうございます、本当に嬉しいです!そして、説明が足りず申し訳ない..... (2020年7月26日 21時) (レス) id: b773bec88c (このIDを非表示/違反報告)
勿忘草 - シャルの携帯する他人の運命(ブラックボイス)をどう鬼滅に入れるかと思ったら携帯運命になってる...なんて読むんですか?そのままブラックボイスですか? (2020年7月26日 15時) (レス) id: a69079c5f6 (このIDを非表示/違反報告)
セブンス・エイカン(プロフ) - ありがとうございますッ!!!でもちょっと才能はあんまりないかも。これからもよろしくお願いいたします!! (2020年2月8日 19時) (レス) id: b773bec88c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:セブンス・エイカン x他1人 | 作成日時:2020年2月2日 22時