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喧嘩両成敗 ページ8

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「ねえねえ、聞くまでもなく今日も俺が近侍だよね?」

「今日も僕、の間違いだろ。こんな役ただずなんかじゃなくて僕がずっと近侍でしょ?」

「うざいよ?ずっと俺が近侍だから。お前は遠征でも出陣でもしてこいよ。それで一生帰ってくんなデブ」

「僕が近侍だしお前が行けよ。そして首落ちて死ねドブス」


いわゆる沖田組が揃った。そして大変困った。
清光は勿論のこと、安定も私の隣から離れることを嫌がった。
近侍じゃないとわかりやすく不機嫌になり、側にいたい嫌だ、と出陣を嫌がり二人して駄々をこねる。そして今現在みたいに左右の腕に抱きつきながら、私を挟んで言い合いをする。お陰で何も出来ない。


「あのさ、それなら二人で出陣してきてくれないかな?」

「俺と離れたいの!?」
「僕と離れたいの!?」


毎日毎日どっちが近侍か言い争いをする二人だけど、ぶっちゃけ新人審神者にそんなに仕事はない。二人だけだしなんなら近侍も二人でやればいいじゃんなんて思う。そう提案しても二人はどっちか一人に決めたいらしい。

三人になりかれこれ一週間は過ぎた頃か。そろそろ二人には出陣をしてほしい。それを伝えたら物凄い勢いで二人から避難の声が上がった。
本当息ぴったりかよ。



「君たち」

「なーに?」

「どうしたの?」

「ちょっと、私と手合わせしようか」



私のそばに居たいと言うのは別に嫌じゃない。でも私は審神者としてここにいる。歴史修正主義者と戦うために、そしてそれと戦う刀剣男士の指揮をとる存在として。にも関わらずあれは嫌だこれも嫌だと私に言ってくるばかりで言うことをちっとも聞いてくれない。

いくら前世の主である沖田総司の生まれ変わりで一緒にいたいからと言っても、わがままを聞いてばかりではお互いのためにならない。

そこで私は考えた。
手合わせをする、私なんかに負けたら悔しく思う、そして強くなりたい、なら出陣しよう!という方程式を。
小さい頃から剣道をやってきたし、なんなら全国大会で優勝だってしてる。それなりに自信はある。


「え、手合わせ…沖田くんと!?」

「待って、沖田くんと俺が手合わせ出来るなんて夢見たい…」

「ならそのまま永眠してろブス」

「は?ならお前は…」


手合わせをしようと誘ったら、ニ人の目が輝いてとても嬉しそうだった。そしてまた喧嘩が始まった。なんなのこの子達、喧嘩しないと生きてけないの?



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作者名:べべ | 作成日時:2020年11月18日 14時

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