リンゴはまことしやかに嘘を囁く4 (ページ42)

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結局作者が女性で珍しかったということで【Unacceptable edge】という本を取った。

まず英語表記の題名であることに驚いた。

何よりこの国自体に異国の言葉を話せる人が少ない。

シヨン様も題名を見て

「異国の言葉ですね…」

と呟いた後

「第2皇子様は読書を好まれますから、

一度一緒に読まれては如何ですか？

チャヒ様の伴侶は第2皇子様ですし、

第2皇子様と一番分かり合えるのはチャヒ様だと思います。」

と私に向かって言った。

その目が真剣だったが、

実際Aは伴侶らしいのことの一つもしていない。

この先、なりそうな雰囲気もない。

よく考えたら私はテヒョンさんのことを

恋愛対象だと思ったことが一度も無かったかもしれない。

シヨン様はそんな私を

何処か見透かしているようで急に怖くなった。

「今日は朝早くから申し訳ございませんでした。

書庫に連れていただき、誠にありがとう御座います。」

シヨン様とは書庫の外で礼をした後、

軽い挨拶をしてそれぞれの部屋に戻った。