澄 ま せ ば 聴 こ え る 2

きゅーじゅろく ページ46

薮side

シゲとたかの2人とも体調を崩した。

シゲは飲み物を少し飲んでくれたみたいなんだけど
たかは飲もうともしないで、
さっき吐き出してしまっていた。


やばいな…脱水とかになるかもしれないし



俺は後ろの方の席に行き、座る。



薮「たかー？水ちょっとでもいいから飲もう？」


疲れたのか反応がない。

それとも、反応できない？




汗はポタポタと垂らしながら
眠たそうに瞼をおろそうとしている。




山「たか？おーいっ、聞こえるかー？」



有「これ、脱水症状起こしてんじゃ…」


薮「やばいな…っあの強い薬、酔い止めの、
それ飲ませよう」


有「また吐かないかな」

薮「きっと大丈夫、
とりあえず少しでもいいから水を飲んでほしい」




すると山田が、
薬を取り出した。


山「…俺が飲ませるしかないですよね」



そう言い、一度深呼吸をしてから

たかの口元に手を当てた。


顎を支えて
「ごめんね」
と一言かけてから
指を口の中に入れて舌を軽く抑えた。

その指の辺りに薬を出して

「よし、たかぁ？頑張れ」

と返事が返ってこない会話をして水を流し込んだ。



後頭部を抑えて口を強めに閉めさせる。


少ししてゴクンと動いた喉。





山「…はっ、、よかったぁ…たか頑張ったなぁ？
あともう少しだからあとちょっとだけ頑張ろうな」





シゲも少しずつ回復してきてたみたいで、

サービスエリアには寄らず
そのまま病院に行くことになった。



病院までは後30分あるかないかくらい。









後ちょっとだ、頑張れ…！

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