澄 ま せ ば 聴 こ え る 2

なーなじゅいち ページ21

伊野尾side

そういや、たかはどこで寝かせればいいんだろう。



たかが寝てるところはシゲが寝てしまったし。

この部屋は俺と圭人の分しかベッドはない。


隣の高木のところは4人部屋か…


山田先生も一緒に今日、2人はそこで寝てもらおうか









伊「たか？今日はここで先生たち寝てもいい？

…たかは高木の部屋で中島先生と
山田先生と寝てもらってもいいかな？」





俯いて喋る気配はない。



どうしたんだろう、責任感じてるのかな。







伊「…たか？それでもいいかな？」




ベッドから離れてたかに近寄る。






膝に置いているズボンを巻き込んで固く握られた
手は、近くで見ると震えていた。







伊「…いいかな？」









高「失礼しまーす…あれ、たかはここにいたの？」






丁度よく一緒に寝てもらおうと思ってた部屋の人の高木が来た。







伊「高木、今日たかはここの部屋では
寝られないから高木の部屋で
山田先生も一緒に寝かせてあげてくれる？」




高「あぁ、うん。全然大丈夫だよ…うおっ」









伊「ん？…あれ、寝てる？」






たかは横にかがんでいた高木に
急にもたれかかったから、びっくりして
具合悪くなったのかと軽く心配しちゃう。






でも普通に急に眠気がきたようで、



スッと眠りに入ってしまったようだった。









岡「あんまり、質問とかしないであげてください。
僕たちがシゲくんの世話をしてる間、
息苦しそうにしてて。
過呼吸ほどとかではなかったんですけど、
何かを感じてるみたいで。」





高「…おう、ありがとう。じゃあゆっくり休んで。

おやすみ。」









たかを抱き上げて出て行く高木。









その姿は何度も迎えに行ってるからか、


手馴れているようにも見えた。

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