澄 ま せ ば 聴 こ え る 2

ごーじゅに ページ2

伊野尾side


俺の目の前で薮が謝罪してる珍しい光景。


しかもシゲに




ここにたかを連れてこられなかった、ごめんね




ってしばらく謝ってる。






シゲも

どうして？


などと聞き返すから話がだんだん広がっていって





最終的には許してもらえたらしい。







薮「シゲ、ありがとう。」





その言葉に嬉しそうに首を振ってるシゲ。






有「あ、たか休むんだ」



薮「あれ、なんで知ってんの？」




八「さっき言ってたじゃん」




薮「あ、言ったかも」




伊「疲れでも溜まってるのかなぁ」









高「…たか、やっぱり行きたくなかったのか」








ついさっきくらいから
高木が喋らないと思っていたら、









…そういうこと





有「へっ？やっぱりってどういう意味だよ」





高「昨日の夜、光先生がいなくなった後たかが俺に

明日行きたくない、って…。」







八「そういうのは早く言えよ、っ！」





高「俺も言おうと思ったよ！でもっ…」



八「…でもなんだよ、おい」






だんだんヒートアップしてきて、

シゲも怖がってるように思える。


俺は止めるよりもシゲの方に駆け寄ってしまった。







有「ちょちょっ、、、…もういい加減にしろよ！」





滅多に怒らない大ちゃんが怒った。




薮も少し驚いたように思えたけど、何も言わない。






有「今喧嘩したってダメだよ！
もうちょっとまわり見ようよ…。2人ともさ。」








有「…薮先生、きっと慶ちゃん待ってます。




…早く、行ってあげてください。」








薮「大ちゃん、ありがとう。…行ってきます」









「たかとシゲ、よろしくな。」




と言い残し、薮は出て行った。









俺にはこんなことしかできない。









伊「…シゲ。上、行こっか。」

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