なまいき注意報。【宮侑】

７話 ページ8

ﾊﾞｯ









　









「おわっ！？」

『触んないで』









侑「ﾌﾞﾌｫｗｗ」
















　









掴まれた腕をおもいっきし振り払い

冷ややかな目で冷たくあしらう









「なんやコイツ…調子乗りやがって…！」









1人の男が手を振り上げた


それを見てやばいと思い


俺はとっさに彼女のもとへ行っていた









　



















侑「何してんのや」









後ろから彼女の肩を抱き寄せ

振りかざされた手を掴み

少し低い声で言い放つ









「ﾋﾞｸｯ」

「お、おい、行こうぜ…」









俺のガタイにビビったんか知らんが

そいつらはあっけなく去っていった









　









侑「あんた、大丈夫か？」


『大丈夫。ありがとう』









彼女は何とも無さそうに平然としていた


笑顔を見せるわけでも、おびえるわけでもなく


顔色一つ変えずにお礼を言う


おかしいな。このシチュエーションやったら


俺に惚れてもおかしくないはずなんやけど…


もしかして俺余計なことしたんか！？









彼女からは何かほかの女とは違うもんを感じた









　









　






侑「っと」









　









俺は元の席に座った









　









ｽﾄﾝ









　









侑「ん？」









　









さっきまで目の前にいた彼女は



なぜか俺の隣に座ってきた



まあ空いてる席に座るのは普通のことやけど



他にもいっぱい空いてるのにわざわざここなんや？









　









『少しだけ、隣、いい…？』


侑「別にええけど…」









　






なんややっぱり俺に惚れたパターンか？


コイツも他の女と結局同じか…









　









　









侑「…！！」









　









隣の彼女は









俯いて肩を小さく震わせていた









　









　



“大丈夫”





あれは、強がりやったんやな









　









あぁ、なんか









こういうの見ると守りたくなってまうな









　









そっと彼女に触れようとしとった自分の手を止める









違う









今俺にできることはこれじゃない









　









そう思いいつものように目を閉じた









　









話しかけるのも



触れるのも



慰めんのも



笑かすのもちゃう









　









今の俺にできんのは









ただ黙って隣に居ってあげることや

８話→←６話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す