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9話 ページ9
「燕火!!」
姉さんたちの方へ戻り雷汞に子供達を乗せる。
「少し手荒だけど死ぬよりはマシよね。漏斗、仕事よ。」
姉さんと燕火に跨りながら龍を呼ぶ。
風を巻き起こしながら現れた龍に村民全員を運ぶよう指示を出す。
だが村民全員それを断った。
「死にたいわけ？」
「子供達を置いていけ。この地で生まれ育ったものはその地から離れてはならん。」
「何その風習。馬鹿でもわかりやすいように教えてあげる。」
お前らはただのモルモットだったんだよ。
「モルモットとして死にたいなら勝手にしなさい。あの子達は連れていく。」
「ならん。」
「あの子達は人として育てる。貴方達みたいに祀らない。モルモットにもしない。」
漏斗を頑なに拒む村民。
本当にこの地で死ぬ気のようだ。
「A、時間が無い。助けたいのはわかるけど連れ出したところでおそらく彼らは自決して終わる。どの道死だ。」
「………洗脳って怖いね。」
行こうと燕火と漏斗に指示を出し崩れ続けるその場から離れた。
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作者名：はて | 作成日時：2021年10月20日 0時
