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5話 ページ5

いきなり入ってきた私になんだお前はっと向かってくる大人数名。




「なにを…してるの…。」

「拘束しろ!!」




放心状態の私を床に押さえつけガタイのいい男が背に乗る。

全体重をかけているのか息をするのが苦しい。

酸素が回らずふわふわしだす脳に子供達の声が響く。

怖い。

嫌だ。

助けて。

聞き取れる言葉はそれだけ。

あとはよく分からない。




「ま………て。」




大人達の声が聞こえる。




「持ってる側の人間らしい。」

「なら一緒にあの方の元へ連れていこう。」




あの方?




よく分からない会話。

なんでもいいが今は子供達だ。

大人達から子供達の方へ視線を移すと横に立っている男が大きな刃物を持ち何かを祈るような仕草をする。




待って。

何を。




祈りが終わったのか男は刃物を振り上げた。




「こ……はく……ッ!!」




掠れる声で何とか叫ぶと振り上げられた刃物が男の手から消える。

動揺する周囲。

背に乗る男の力が少し緩んだその一瞬をつく。




「食っていいぞ!!」




むせるのを堪えそう叫ぶとドロっとした何かが部屋を覆う。

そして次々と道具が吸い込まれていく。

混乱する大人達。

その混乱で開放された私は子供達の元へ行く。

机の上で泣いている子供達の拘束を解くと大人達の怒号が響き出す。




「無礼な!!」

「貴様何をしているのかわかっているのか?!」




罵詈雑言が飛んでくる。

私の服をガッチリ掴んで泣き続ける2人。

おそらく双子だ。




なんで双子が生贄なんだ?

凶兆なんじゃないの?




呪願祭の祭儀の生贄の器は村で2番目の呪力を持つ者のはず。




「あの方って何?誰の事?」




私の問いに神器様と答える。




器か。




「その器はどこにいる?」

「教えられない。」




邪魔をするなら殺すと言わんばかりの勢い。

神の器は殺されることはない。

なら今すべきことは生贄の2人を逃がすこと。

だが出口は入ってきたドア一つだけ。

大人達が塞いでおりそこから出るのはまず無理だ。

どうしたものかなどと悠長に考えている暇はない。

ジリジリ近づいてくる大人達に警告をする。




「死にたくないなら近づくな。」




私の言葉に所詮子供の戯言だと思っているのか鼻で笑う大人。




あっそ。




「おいで、雷汞。」

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設定タグ:呪術廻戦 , 五条悟   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:はて | 作成日時:2021年10月20日 0時

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