検索窓
今日:11 hit、昨日:1 hit、合計:15,637 hit

18話 ページ18

12月26日。

クリスマスプレゼントで買ったPS2。

ゲームソフトは姉さんが勝手に選んできた。




「桃鉄しよ。」

「したらいいじゃん?」




報告書をまとめていると横で双子が服の裾をチョイチョイっと引っ張る。




「一緒にしよ。」




服を引っ張る双子の後ろで沙奈がそう口を開いた。

遊びのお誘いとは珍しい。

いつも3人で遊んでるのに。




「誘ってくれるのは嬉しいけどコントローラー3つしかないから4人のうち誰か1人できないよ?」




もともと子供達が遊ぶ用で買ったもの。

コントローラーは3つしか用意していない。

私の言葉に双子が声を揃えて買いに行こうと言う。




そこまでしなくてもいいでしょ。




「行こー。」




ググッと引っ張る鈴に引っ張らないでっと言う。




「3人がしてるとこ隣で見とくからさ。」

「一緒にやるのぉ!!」




びゃあっと泣きだす鈴。

それにつられ佳奈も泣きだした。

えっえっと目を丸くしわかったからと双子をあやす。

先に泣き止んだ佳奈を沙奈と一緒に着替えさせ遅れて泣き止んだ鈴も着替えさせる。




「行くかぁ。」




何故かギッチリとくっついて離れない鈴を抱きかかえ買い物へ。

足元にくっついて離れない佳奈のおかげでかなり歩きにくい。




「もう少し離れてくれない?転けそう。」

「や。」




やっじゃないんだよ。

蹴るぞ。




そんな状態で目的へと着くと鈴をおろしコントローラーを探しに店を回る。




「あった!」




佳奈が指さす方にお目当てのコントローラー。

私がそれを手に取ると行こっとまた双子が引っ張ってくる。




「わかったわかった。」




そんな引っ張るなよ。




会計を終え店を出ると双子が早く帰ろっとまた引っ張ってきた。




どんだけ遊びたいんだ。




引っ張るなら服じゃなくて手にしてっと言うと服から手に変わる。




一応言うことは聞くんだな。




双子に引っ張られながら歩いていると後ろから視線が。

振り向くと沙奈が少し後ろを歩いていた。




「沙奈?」




声をかけるとふいっと下を向く。

その様子を見て鈴が私から手を離す。




「鈴は抱っこしてもらったからいいぞ。」




鈴の言葉になるほどねっと納得し沙奈を呼ぶ。




「おいで。」




手を差し出すと少し間を空け走ってよってきた。

そして小さな手を伸ばし私の指先に触れる。

その小さな手を離さないように歩き出す。

横目で沙奈を見ると柔らかく微笑んでるように見えた。

19話→←17話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (19 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
429人がお気に入り
設定タグ:呪術廻戦 , 五条悟   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:はて | 作成日時:2021年10月20日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。