15話 昔がたり 織人 ページ19
俺たちのことを話すなら、時を20年ほど前に遡った方がいいだろう。
それは俺達が生まれる前まだネイバーを多くの人が知る前のこと
そんな時代に俺の父親『羽根 海人』はアフトクラトルからこの世界にやってきた
自分の研究を続けるために…
ただそれだけのために…
父はアフトクラトルでも著名な研究者だった
しかし、研究の途中で方針が国と合わなくなっていった
「自由に研究ができないのならばこんな国に要はない」と言ってアフトクラトルを飛び出しこの世界にたどり着いた
たどり着いたこの世界で周囲を騙し地位を手に入れた
父は研究者のくせに口が達者で誰も父のことを疑っていなかった
そしてこの世界での生活も安定した頃父は母と結婚して子供を作った
最良のモルモットとして
父は母のことなど愛していなかった
ただトリオン能力が高くその遺伝子を継ぐ子供が欲しかったから母を選んだのだ
いうして生まれたのが俺だった
しかし、ここに大きな誤算があった
俺は、生まれながらにして一切のトリオンを持っていなかった
俺にはトリオン器官がなかった
父の研究はわかりやすく言うとトリガーホーン研究の亜種
正確には父の研究の方が先で父の研究も元に生まれたのがトリガーホーンらしいが正直俺にとってはどうでもいい
つまりこの研究の実験のためには生まれたの赤子のトリオン器官が必要不可欠だった
しかし最も近くで自然に観察出来るはずだった実験体の宛が外れてしまった父が目をつけたのが…
Aだった
Aは隣の家の夫婦の子だった
父は俺の代わりにその夫婦の子を使う計画を立てた
夫婦に取り入り、洗脳し
自らの望むように夫婦を動かした
生まれた時からAは自分の家にいるよりもうちにいる時間が長かった
初めは俺も生まれた時からそうだったから何もおかしいと思わなかった
しかし、小学校に上がった頃からその特異性に気づき始めた
しかし、当時の俺は現実から目を逸らした
父がおかしいことを認めたくなかった
そしてこの頃から父は俺に研究の手伝いをさせた
父は俺に『これはAのためにAの両親に頼まれてやっている』といった
しかし、詳しい内容は教えてくれなかった
それでもAのためならばと悪魔に手を貸して閉まった
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雪見大福(プロフ) - これからも無理せず頑張ってください (2023年3月21日 3時) (
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作者名：謡井 光 | 作成日時：2016年10月11日 21時
