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9:守りたいこの笑顔 ページ10

「一本!」

審判をやっていた少年がそう言う。

一本。ついに一本少年から高杉は取ったのだった。

二人の勝負を黙って見ていた周りの生徒達も色めき立つ。

「すっげぇー」

誰かのその言葉を皮切りに生徒達が高杉の周りをぐるりと囲む。

「あの銀時に勝つなんてすんげぇよ」

「やったな。よく頑張ったよお前」

誰かに褒められるなんて、大勢に囲まれるなんて経験をした事の無い高杉は驚いている。

「馴れ馴れしくすんじゃねぇ。俺とお前らは同門か?」

「あら?そうじゃないんですか」

突然した声に一行は後ろを振り返る。

「てっきりもううちに入ったと思っていました。だって誰より熱心に毎日稽古に、いや道場破りに来ていたから」

毎日稽古に励んでいた。というのをわざわざ言い換えた松陽に益々生徒達は笑いに包まれる。

「おいー!なんでアットホームな雰囲気に包まれてんだ。ソイツ道場破り!道場破られてんの!」

一人その雰囲気に取り残された銀時は尻もちを着いたままに喚く。

「俺の処○○ぶち破られてんの!」

みんなに向かって指をさし何やら修正音が付けられそうな言葉を発した銀時の肩に手を置く。

「もう敵も味方もないさ。みんなでおにぎり握ろう」

二人が戦っていた間に握ったおにぎりを差し出す。

「敵味方以前にお前誰よ?!なんで得体の知れねぇやつの握ったおにぎり食わなきゃならねぇんだ」

「誰が食っていいと言った!握るだけだ」

「なんの儀式だ!」

「あ、すいません。もう食べちゃいました」

「「早っ」」

Aの握ったおにぎりを片手に口いっぱいに頬張っている松陽に向かってAと銀時は口を揃えて突っ込む。

そのやり取りに益々みんなは笑顔になる。

それをどうしたものかと見つめていた高杉もいつの間にか声を出して笑っていたのだった。

10:決して怪しい者では…と言う奴ほど怪しい者だったりする→←8:謎の儀式の裏側



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茉莉(プロフ) - 宇治さん» めちゃくちゃ返信遅くてすみません!宇治さん、ありがとうございます!! (2019年5月5日 22時) (レス) id: 51e720f33e (このIDを非表示/違反報告)
宇治(プロフ) - こんばんは、宇治です。女の子要素無しの夢主、良いじゃないですか…!!好きです。とても。更新頑張ってくださいね!応援してます! (2019年4月15日 0時) (レス) id: c046a70699 (このIDを非表示/違反報告)
茉莉(プロフ) - 赤蛮奇さん» ですよね!幼少期はみんな可愛いですけど高杉の可愛さは異常…!ありがとうございます (2019年4月4日 12時) (レス) id: 51e720f33e (このIDを非表示/違反報告)
赤蛮奇 - 幼少期高杉ヤバイですよね!アレはもう犯罪級ですよね!更新頑張ってください楽しみにしてます! (2019年4月3日 2時) (レス) id: 2a668a49bb (このIDを非表示/違反報告)
茉莉(プロフ) - (о´∀`о)さん» ありがとうございます! (2019年3月24日 19時) (レス) id: 51e720f33e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:茉莉 | 作者ホームページ:p://  
作成日時:2019年3月24日 9時

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