【銀魂】琥珀色の瞳を持つ女【成り代わり】

8:謎の儀式の裏側 ページ9

｢なんだ手前。昨日の今日で性懲りも無く｣

道場の入口に傷だらけの姿で立つ高杉を銀時は見つめる。

｢もう一度俺と勝負しろ｣

｢おい、いい加減にしやがれ。何回道場破りに来れば気が済むんだ手前は｣

その様子に素振りをしていた周りの生徒達も二人のやり取りを伺う。

｢俺が勝つまで｣

そしてAも庭でその様子を眺めていた。

｢君も、道場破りですか？｣

そっと伺っていたのに後ろからいきなり声をかけられAは声を上げそうになる。

｢あなたはこの前の｣

淡い栗色の髪の毛をした男を見つめた。

｢中に入って見たらどうですか？｣

｢いや、あの…｣

｢こちらからどうぞ｣

道場の中にいれないという選択肢を持っていなそうな男の様子にAは黙って従うことにした。

｢ここは裏口ですから勝手に入ってて下さいね。あとコレ｣

そう言うと男はAの返事も聞かずに立ち去って行った。

差し出されたものを見てAは目を見開いてから少し可笑しくなった笑みが込み上げてきた。

｢そういうことなら仕方あるまい｣

竹刀を交えている高杉と少年を見てからもう一度差し出されたものを見るとAは道場に入った。

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