＃�将将� ページ22
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「 ＿＿ おいピーター、音立てんな。気づかれたら終わりだぞ 」
「 うっ … ごめんよ、シリウス … 」
「 … とにかく急ごう、早くしないと起床時間になる 」
そう言ったジェームズを筆頭にローブを翻しそそくさと談話室を後にする３人の後を気づかれないように尾行する。
事の発端は昨晩のハロウィーンパーティの余韻か起床時間よりも早く起きてしまったことだった。もう一度寝付くにも微妙な時間に、ならば本でも読んで時間をつぶそうと談話室に近づいた時、中から見知った声が聞こえたのだ。
昨日だけでは物足りず早起きでもして悪戯をしかけるつもりなのか、と勘ぐったものの普段とは明らかに雰囲気の違う３人がどうも気になりこうして後をつけてきてしまった。
『 あれは … 暴れ柳？あんな所に何の用が … 』
「 … シリウス、ピーター、ここからはスピード勝負だよ！ 」
「 わ、２人とも待って … ！！ 」
そう言うが早いか３人一斉に暴れ柳のしなる枝を避けるように散り散りに走り出す。
少し出遅れたピーターと、彼の手を引き走ろうとするジェームズに狙いを定めた柳が２人を目掛けて容赦なく枝をしならせてはすんでのところで回避する様子に思わず息をするのさえ忘れてしまう。
ジェームズの協力あってか体勢を立て直せたピーターにほっと安堵したのも束の間、ローブに足が取られたのか体勢を崩してしまったジェームズに枝が勢いよく振り落とされそうになった瞬間、今までの攻防が嘘だったかのようにピタリと暴れ柳が動きを止めた。
「 … ナイスタイミング、シリウス 」
「 ったく、今回は流石に肝が冷えたな。おら、ピーターも腰抜かしてねえでさっさと行くぞ 」
すっかり腰を抜かしたピーターの手を掴んで起き上がらせたシリウスとジェームズ達が静まった暴れ柳の根元に空いた穴に臆することなく飛び込んでいく。
３人が飛び込んでから、隠れていた茂みから出て未だこちらを攻撃する気配のない暴れ柳の根元に恐る恐る飛び込んだ。
『 … え、嘘でしょ、まさかこれ相当深いんじゃ … ！！ 』
それがいかに安易な行動であったかに気づいた頃にはもう遅く、杖を振る暇もないスピードと重力に従うことしか出来ない体に身を任せ、暗い穴をひたすら滑り落ちて行った。
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箱 - すてきな作品を書いてくれてありがとうございます (2023年3月31日 20時) (
レス) @page27 id: e97eef8072 (このIDを非表示/違反報告)
イジー - そうだったんですね！何も知らずに言ってしまっていました、すみません！これからも頑張って下さい！ (2023年3月20日 14時) (レス) id: c288b38476 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃかま 。(プロフ) - イジーさん» 実はジェームズがシーカーであるかチェイサーであるかは作者様のインタビューと映画で異なっているんです…なのでこの小説はインタビューに沿ってチェイサーという設定にしています！ (2023年3月10日 1時) (レス) id: c589118b68 (このIDを非表示/違反報告)
イジー - とても面白かったです！ですが、ジェームスってシーカーではありませんか？間違っていたらすみません。これからも頑張ってください！ (2023年2月18日 18時) (レス) @page14 id: c288b38476 (このIDを非表示/違反報告)
ぱあたん(プロフ) - とっても面白くて思わずニヤけちゃいました…！これからも頑張ってください〜！ (2020年5月9日 12時) (レス) id: 5f3f43ce15 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちぃかま 。 | 作成日時：2019年12月17日 22時
