建築家 背景推理 ページ3
【背景推理】
1小さな家
硬い床で眠って、ご飯を食べる毎日だった。
一枚の絵:男と女、その間に少年が立っている。
2優しい甘さ
床に散らばったコーンフレークをつまみ食いする。歯のない時から食べているような曖昧な懐かしさがある。
結論:空っぽの袋は床に落としたものは父が食べないことを知っているからこその残骸だ。
3直線定規
ゴミ袋に捨てられていた文房具を集めた。これが宝物だ。
長方形をいくらも重ねる。ああ、この家にこれだけの部屋があれば父は彼のことを嫌わずにいられたのかもしれない。
4虚空
父が帰ってきた。部屋の隅でバレないように息を殺す。
泥酔状態の父は人を視認する回路が全部ダメになっていて、こうやって声を出さずに寝るのを待てばいつもの日常だ。
5救済
家賃を回収しに来たおばさんが彼を見つけて悲鳴をあげた。
「何歳?」と聞かれても、彼は言葉を知らずに首を傾げるだけだった。
6メシア
預けられた孤児院には神父がいた。彼は祈りの心といくつかのペンを授けた。
一篇の日記:あの子に信仰心を養うことは難しいのかもしれない。それでも、救われる手段は多ければ多いほど良い。言葉を教え、祈りを授けよう。
7逃亡
空っぽな部屋は彼の心に似ている。
神父は「あなたにものを覚える才能はない」とだけ告げた。
8帰宅
再会の喜び、もし嫌いでも。
記事:孤児院で切りつけ事件の発生!院長の神父は喉元を刺され重症であることがわかった。
9あなたの頬
こけた頬、こんなにおじいさんだったなんて。
日記:音と文字の配置は覚えた。たくさんの人が話すことも覚えた。「かわいそう」らしい。そんなことはない。父は僕を愛してる。
10同居
永遠に共に。あなたの意識がなくてもね。
ゴミ袋にたかる虫たちとともに理想の家を建てよう。彼たちの部屋も用意して、楽しい生活になればそれがきっと幸せになる。
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作者名:ちーうし | 作成日時:2024年1月22日 0時