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風のような、鈴のような美しい声。微笑む少女の金の髪が美しく煌めいたように見えた。キルアは少女が答えたことに喜び、また質問をしていった。
「じゃあ君は、夜を守ってるの？」
こくり、と少女は頷いた。
「でも敵はここにはいないよ。大丈夫だよ」
『…暗闇の中に隠れるのは容易いわ』
少女はそう言うと腰にかけた剣をすらりと引き抜いた。そして闇に向かって美しくふるってみせる。ギャア、と不思議な声がする。人間ではない何かの。
「なに…？」
『魔物。夜の闇に隠れる者たち』
剣の切っ先を見つめ、少女はうつむき気味になっていたが再び紫の瞳でキルアを見つめた。キルアはその紫の瞳に吸い込まれてしまいそうなそんな感覚がした。
『こんな者たちから夜を守るのが私』
これがキルアと夜の番人の出会いであった。
続く
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作者名：れんげ | 作成日時：2023年2月7日 23時
