あゝ白銀よ満月のもとに【キルア・ゾルディック】 (ページ1)

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その夜は丸い月が浮かぶとても美しい夜だった。有名な暗殺一家、ゾルディック家の屋敷の窓の一つから、銀の髪と青の瞳を持つ少年キルア・ゾルディックが月を見上げていた。

幼い彼は少しうとうととしていた。こっくりと頭が揺れる。それでも何故か、必死にキルアは月を見上げていた。何故だかはわからないが。

--------カタカタ

窓が揺れた。とても頑丈なつくりのはずのそれが、普通の窓が風に揺らされたときと同じような音をたてたのだ。その音にキルアの目は覚める。彼は月をもう一度じっと見つめた。

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作者名：れんげ | 作成日時：2023年2月7日 23時