私の推しが今日も可愛い！【rbr】 (ページ27)

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頭が後ろから殴られたように真っ白になった

机の上には、花瓶に生けられた花

自分の席の前で呆然とする私を見て、クスクスと笑う声

ひそひそと聞こえる声が全部敵になったような気がして

次々と思い出したくもない記憶が途切れ途切れにフラッシュバックする

気づいた時にはとにかくどこかに逃げてしまいたくて走り出していた

涙で視界が滲むなかで、向かった先は図書室

em「あれ、Aさん………………、どうしました！？」

A「え、えみさん……だ、だれにも、言わんで、落ち着くまで、でええから、ここに居らせて、」

em「……分かりました、ソファ使います？」

A「いえ、」

一番奥の本棚の傍に腰掛ける

なんだかんだ、ここが一番落ち着くのだ

本に囲まれたこの空間が、昔から好きだった

ただ、黙って虐げられるだけだった頃から、ずっと本に囲まれたこの空間だけが、私を守ってくれた

エミさんは、その頃の私を知っている

泣くことしかできなかった、無力な私を知っている

いつだって、図書室にはエミさんがいるのだ

3年前、中学生だった私がここではない図書室に逃げていたときだって

だからこそ、躊躇いなくここに逃げ込んだのだ

弱い自分なんて、だれにも知られたくない

強くなったと思ってた

こんな噂話に、悪意に負けるような弱い私なんて、捨てたと思ってた

なのに、結局私はあの日からなんにも変われていないのだ