10センチキョリ ページ6
・
『…莇くん？』
莇「まじ羨ましいわ、あんたの肌」
・
洗い物をしてる私の顔を、カウンターに片肘ついて向かいから見つめて呟く莇くん。
あのー、距離近いの分かってます？
いや、別にカウンター挟んでるしすごい近いわけじゃないんだけど、あなたいつもなら顔真っ赤にして逃げてる距離ですよ？
ほんと興味あることだと距離間バグるよね。
・
『…洗い物しづらいんだけど』
莇「毎日働いて夜更かしもするのになんでそんなタマゴ肌なんだよ」
『話聞いて』
莇「俺のターン」
・
…中学生に��俺のターン��って言われる私って一体。
洗い物も終わりキッチンから出ると、莇くんもカウンターから離れた。
けれど…。
・
『…付きまとわないでくれる？』
莇「あんたがどんな生活してるのかじっくり見ておかねぇと」
『ストーカー気質100点だよ』
・
どこ行くにも何するにも後ろを着いてくる。
正直、ジャマ。
左京さんでも呼ぼうか？
いやでもダメだ、あの人意外と甘いからな。
こうなったら強行突破。
突然くるっと向きを変えて莇くんと向き合う。
・
莇「っ！」
・
真後ろを付きまとっていた莇くんにとって、いくら私とはいえ女性の顔が間近に来たもんなら驚くだろう。
案の定目を丸くさせている。
・
莇「っ…」
『なんで目逸らしてるの』
莇「…な、何でもねぇよっ」
『こっち見なさいさっきまで散々私の事見てたでしょう』
・
"見てねえっ"
なんて嘘ついちゃって、耳まで真っ赤なのバレバレですよ。
"はい、こっち見る"
と無理やり両手で顔をこっちを向かせる。
その距離、わずか10センチ。
言葉にならず口をパクパクさせてる莇くんは、今にも沸騰しそうな程真っ赤な顔と困り眉。
…その顔たまらん、うずうず。
・
丞「もうやめてやれ」
・
見かね呆れ果てた丞さんが、私の腕を掴み莇くんを解放する。
しかし彼は未だ直立不動。
"お前が何とかしろ"
と言わんばかりの視線を向けてくる丞さんに溜息をつき、
・
『莇くん』
・
と一声かける。
途端にハッと我に返った莇くんは、
・
莇「っべ、別にあんたの顔が近くたって、ど、どうってことないんだからなっ」
・
と捨て台詞を残してリビングを出ていった。
…自分の方が朝から距離近かったくせにね？
・
続く
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riara(プロフ) - ユニさん» とんでもないです！いつも応援ありがとうございます☺︎ (10月6日 23時) (
レス) @page4 id: 2b69cc4f02 (このIDを非表示/違反報告)
ユニ(プロフ) - 綴くんのお話ありがとうございました！さすが綴くん。素敵なお話ありがとうございました！ (8月7日 8時) (レス) id: 92210076f7 (このIDを非表示/違反報告)
riara(プロフ) - ユニさん» ギャップとして少し男らしさを出そうかどうか迷いました笑 他の団員も今考えております☺︎ (7月28日 19時) (レス) id: 2b69cc4f02 (このIDを非表示/違反報告)
riara(プロフ) - さらさん» ありがとうございます！リク承りましたのでお待ちください☺︎ (7月28日 19時) (レス) id: 2b69cc4f02 (このIDを非表示/違反報告)
ユニ(プロフ) - 咲也のお話ありがとうございました！可愛くてニヤニヤしてしまいました^_^ (7月27日 13時) (レス) id: 92210076f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：riara | 作成日時：2023年7月26日 11時
