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ゆっくりドアの先を見るとサッチさんがいた。
『……ぁ』
私を無理やり台から下ろしたサッチさんは私に平手打ちし怒鳴った。
「簡単に死のうと思うな！！！」
すごい剣幕で怒鳴られてしまった。
でも、私にどうしろと言うのだろう。
どこにいても、忌み嫌われ、降りたくとも親父さんとの約束があって簡単には降りられない身。
生き地獄のようだ。
『………………、』
『皆さんがいらないって言うもんですから……ならば消えてあげようと思いまして…それで 』
あやふやな言葉で返す。
なんと情けなくて無様なんだろうか
惨めさに言葉が詰まると、そっと私を抱きしめたサッチさん。
サッチ「俺はいらないとは思ってねぇ！！
家族に死んで欲しいと思う奴が！どこに…ッ、どこにいるんだ！」
涙混じりに言う声を聞いてハッっとする。
あぁ、私……まだ必要としてくれる人がいるんだ
サッチさんの温かさと優しさに触れて
私は涙を流した。
『ぅぅ…………ぅ………………』
小さな嗚咽をあげながら私はサッチさんの服をギュッと握りしめ泣く。
サッチさんだけでも
家族と未だに思っていてくれていることに感謝した。
些細な希望を持たせてくれたサッチさんへの恩はいつか必ず返さねば。命に変えても。
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杏 - ページ34 追われたが終われたに (2020年3月19日 23時) (
レス) id: 3f29d20ec2 (このIDを非表示/違反報告)
カッパ - とても面白いです！続きが気になります！更新頑張ってください！ (2020年2月2日 0時) (レス) id: 890b8aa433 (このIDを非表示/違反報告)
柳(プロフ) - 思わず泣いてしまいましたwこれからも頑張ってください！ (2020年1月30日 22時) (レス) id: 1a02a166b9 (このIDを非表示/違反報告)
腐ったお餅(プロフ) - いっぱい更新されてる！これからも無理せずがんばってください！応援してます！ (2020年1月29日 6時) (レス) id: 777a8351c1 (このIDを非表示/違反報告)
ネム(プロフ) - カルシウムさん» ありがとうございます！ (2020年1月29日 3時) (レス) id: 588b5b18ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ネム
| 作者ホームページ：
作成日時：2020年1月22日 7時
