忘却人生七日目 ページ8
海軍も懲りないな。
もう何度目だ？
あ、刀忘れた。戻るの面倒臭いからいいや。
軽く助走をつけて、飛ぶ。
夜に来る海軍はこう何て言うのかな。
昼間に来るのと格が違うと言うか、底知れぬ悪意。
誰も何も言わずただジリジリときょりを詰める。
何故か、飛び道具は一切使わず近距離戦に持ち込む。
毎回毎回、何で見張りが寝落ちしてるときに来るかな。
まるで私一人で来させるように誘導してるような。
さっきまで、月の光に照らされて青白く照らされる顔が瞬時に消えた。
月が雲に隠れて真暗。
暗。真暗。闇。暗黒。暗闇。
ダンッと甲板を踏み込む音。
私もまけじと、ザッと踏み込む。
手前にいる海兵に蹴りを入れる。
中々の手応えあり。呻き声がする。
暗いから死んだかどうかすら解らない。
このゴツイ野郎共に女一人なんて割に合わない。
だからと言って、降伏する気もサラサラない。
向こうが近距離戦を望んでいても私は近距離戦でやる気もない。
ごめんね、私卑怯だから。
懐から銃を取り出す。
フランキーさんに改造してもらった。
この弾は特殊で物に当たると内部から破裂する。
当たりどころが良ければ何人か巻き添えに喰らわすことも可能。
弾は限られてる、集中しろ。全神経を研ぎ澄ませ。
確実に息の根を止めろ。一分の隙も与えるな。
暗闇の中、ただ殺すことだけを考えた。
トリガーをひく、手に振動が伝わる。
ベチャと肌に生暖かい何かがまとわりつく。
数分？いや数十分？それとも数時間？
数十秒？
暗闇の中、私の荒い呼吸音だけが響く。
むせ返りそうな甘い匂い。
不快な、不快な、甘ったるい、吐き気がする。
雲が風に流されて、月が出てきた。
淡い光が甲板を照らす。
綺麗な月光に照らされて血生臭い肉塊が露わになる。
地獄絵図。
両手を見ると真っ赤な真っ赤な液体がこびりついている。
私の他に荒い呼吸が聞こえた。
呻き声を発しながら這いつくばってこっちに来る。
目が血走って、ギラついて、
「お前は、今幸せか」
はっ。
何を言い出すのかと思えば、お前の最後の言葉がそれ。
それでいいのか。
貴『
口角をニュッとつりあげて
「満ちたりてるやつがする顔じゃねェよ」
黙れ
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慈雲 - とってもおもしろいので更新まってます！！！！ (2017年2月26日 10時) (
レス) id: 8862788d75 (このIDを非表示/違反報告)
りぃあ(プロフ) - 続きみたいです (2016年1月6日 2時) (レス) id: fa3bb67345 (このIDを非表示/違反報告)
ルーシー - ゾロおおおおおおお！！Σ（ﾟдﾟlll）一体どうしたんだぁぁぁ！！パート1から見ていますが面白い作品ですね(・ω・)ノ続きを楽しみにしてます（＾∇＾） (2015年11月23日 11時) (レス) id: 49417841b7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうき(プロフ) - パート１から見てます！めっちゃおもしろいですね！次の話楽しみです (2015年11月19日 14時) (レス) id: ab736af6e6 (このIDを非表示/違反報告)
美亜(プロフ) - 京月さん» 初めましてです(○´艸`)更新頑張ります(´▽`*) (2015年4月30日 17時) (レス) id: 7c0b4e68f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美亜 | 作成日時：2015年1月17日 20時
